憑依少女Ⅱ (ページ37)

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いつもとは違うページ37

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有難いことに、音楽番組への出演がたくさんあって年末は忙しくなる。

親からも梶くん達からも、" 頑張ってね " なんて嬉しい言葉をよく送ってもらっている。

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" 君はセゾン君はセゾン僕の前に現れて__"

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今度出演させていただくMステさんでは、
早速二人セゾンを披露させていただく事になった。

聞こえてくる音源を聴きながら、鏡に向かって踊る。

鈴「おっ····· 」

私の音源を聞きつけてやってきた鈴本が、私の後ろら辺で急に踊る。

それに笑って、踊りをやめて鈴本の方を見ると、鈴本も笑いながら踊るのをやめる。

「一緒に踊ろー！」

鈴「踊ろー！踊りたーい！」

「笑」

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"一瞬の光が重なって折々の色が四季を作る"

"そのどれがが欠けたって永遠は生まれない"

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「ここの振り付けがさ、少し難しくて····· 」

鈴「えっとね、まず手の振り方覚えた方が良いかも」

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鈴本が私に少し近づいて、" ワン · ツー · スリー " と声付きでゆっくり細かく教えてくれる。

鈴「そうそうそう！めっちゃ良くなってる！」

「え～！嬉しい！ありがとう～！」

鈴「いえいえ！」

何回も何回も音源を繰り返し流しながら踊って、
しばらく踊り続けて疲れた私達は、音源を止めて向かって踊っていた鏡に背を預けた。

ペットボトルの水を飲んで、そのまま手に持ったままそれぞれ行動する皆を見る。

「前の今日だったら家で寛いでたんだろうな～、なんて思うんだよね」

鈴「分かる！年末とかずっとゴロゴロタイプだったし笑」

「一緒！笑」

アイドルになる前はダンスとは無縁だったし、
番組に出るだなんて思ってもなかった。

だからたまに、自分が見ている景色が不思議に感じる時がある。

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