憑依少女Ⅷ (ページ40)

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恐怖と不安ページ40

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「 ·····鈴本」

鈴「私達もう子供じゃないんだよ。·····曲に対する概念や考え方だってすっかり成長してる。

ならもう分からない？
····少なくとも私は、この曲で全て変わった。」

再び合ったその目はどこか悲しそうだった。

鈴「 ·····瀬尾だってきっと＿＿＿」

" ガシャン！！ "

鈴本が言いかけた時、大きな物音が響いた。

2人でそちらに顔を向けると、音がしたのは今いるスタジオの外側。

何かあったのかもしれない。

鈴本の方を見ると鈴本も一緒の事を考えていたのか、私の方を見ていてお互い顔を見合せあった。

そう考えたら自然と2人して足が音がした方へと向かっていた。

· · ·

スタジオを出てさっきとは打って変わって明るい廊下へと出る。

そんな廊下を進んで行くうちに微かに聞こえるのは荒れた音と声。

自然と眉間にシワが寄って、不安が一気に積もった。

近づいてくるなり声がハッキリしてくる。
角を曲がると見えるのはメンバーとメンバーの皆を守るようにして立つスタッフさんやマネージャーさん。

皆が見つめているのは扉が開いた楽屋室の中。

急いで鈴本と一緒に皆の方へと近づく。

守「 ····瀬尾····· 」

あかねんの一言に皆が私の方を見る。

次の瞬間、楽屋の中から怒鳴り声が聞こえてきて私も皆も思わず体が固まらせた。

言葉が上手く出なくなり何人かと見つめ合う事しか出来なくなった瞬間、部屋から3人の人影が出てきた。

「 ········· 」

出てきた人影の正体に目を丸くする。

さっき自動販売機前で話したスタッフさんと、そのスタッフさんの両腕を掴んでいる2人の警備員さん。

驚いて見つめていると不意にこちらを見てきたスタッフさんと目が合った。

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