1話 ページ2
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─── ピリリリリリッ
耳元でする爆音に目が覚める。
····かと思いきや、再び瞼に重みが来て目を瞑った。
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寝返りをうって、再び寝ようとするがアラームの音がうるさくて寝れない。
溜息を零し、近くにあったスマホのアラームを止めた。
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「 んんーっ···! 」
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横になったまま両腕を伸ばし、体から力を抜かせながらボーッと天井を見つめる。
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···あれ、そういえば俺昨日アラームかけたっけ?
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········· ん?
················ んん?
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「 ····え·····。······えぇっ!?!? 」
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" ガバッ " という効果音が付きそうな程、思いっきりベッドから起き上がった。
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見覚えの無い天井。
それだけじゃない。
首だけを回して部屋を見回すと、そこはいつもの自分の部屋ではなく、まっっっったく見覚えのない部屋だった。
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え、いや、ちょっ、待てよ。
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「 ···ちょっ、ちょちょちょちょ···!! 」
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ベッドから立ち上がり、
机に置いてあった置き鏡に手を伸ばす。
掛けてあったカバーを外して見ると、唖然とした。
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「 ····誰····· 」
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固まっていて、上手く動かせない口から出た一言。
鏡に映っていたのは、俺じゃない。
知らない、これっぽっちも知らない女の子だった。
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鏡を持っていない方の手で、頬を触る。
え、え、え、何だこれ。どういうこと?
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朝起きたら?知らない女の子と入れ替わっているとか···。
え、、" 君の名は " かよって···。
とりあえず落ち着こうと鏡を置き、カバーを掛け直してその場にしゃがみこんだ。
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···ん、いや、待てよ。
知らないって最初言ってたけど、やっぱりこの子とどこかで会った気がする。
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作者名:佳奈 | 作成日時:2022年5月2日 22時