愛し、愛され (jump×jump

# ページ23

居酒屋で

純粋で、元気いっぱいで、まっすぐな
男子大学生を演じながら
うるさい上司の小言を
聞き流していた時。



彼は、一人でやってきた。

俺は、気づいていない風を装って
注文を受ける。


ちょっと、ドキドキしたなんて
認めたくはないが。



そのまま時間は過ぎて、
彼はもう帰っただろうか。


店の制服を脱いで
元気に
お疲れ様でした、と一言いってから
さっさと店を出た。


少し歩くと、そこには。

不自然に突っ立った、彼がいた。


「あんた...」

「こんなとこでまっててごめんなさい、この前会った人だって思って
声かけたくて。」

「あぁ、サンキュ。あれ、買ったの？」

「はい、買っちゃいました。ペアの置物が可愛くて。」

「ペア？誰かにやんのか？」

「いや、上げれるような人ができたら、プレゼントしたいなって思って」

「へぇ。...あ、そうだ。あんたこの後暇か？」

「暇ですよ。明日は学校休みですし。」

「学校？学生か？」

「まぁ、大学生です、」

「え、どこの？」

「◯◯大ですよ、ここの近くの」

「うわ、俺と隣の大学じゃん。
この辺に住んでんの？」

「はい、この辺に...なら、俺ん家きます？」

「お、積極的だね。行く行く」

「汚いですけど、いいですか？」

「おう、気にしない」

「じゃぁ、行きますか」

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