俺はまだ子供だけど(ar×in ページ33
「せんせー、今日の授業なんもわかんなかったんだけど！」
「え、大ちゃん、あれもわかんないの？
次のテストは赤点かなぁ〜」
「ま、まじ！？ちょっと、先生教えてよ！今暇でしょ？」
「いいよぉ？どこからわかんないのさ？」
「えっとねー、ここと、ここと...」
先生、いくら俺でも、あれくらいはわかるって。
これでも、俺は理科は得意な方だし。
でも、先生と2人きりでいたいから
わかってる問題も質問しに来てしまうんだ。
まだ若い伊野尾先生は、
俺ら生徒の気持ちもちゃんとわかってくれるし、
授業も面白い。
みんな、伊野尾先生のことが大好きなんだ。
俺も、先生のことは好きだけど
みんなとはちょっと違う。
俺は、先生のことが
1人の人間として好きなんだ。
男同士だけど、性別なんて関係ない。
好きなんだから。
「お、大ちゃんできたじゃん！」
「ありがと、先生が教えてくれたから〜」
「いや、大ちゃんすごい！」
「大げさだよ〜。ねぇ、先生、」
「なぁに？」
「次のテストで95点超えたら、お願い聞いて？」
「ふふ、いいよ、約束ね。」
テストは、96点。
約束の点数ギリギリで、
伊野尾先生にお願い聞いてもらえる。
俺は、もうなんて言うか決めてるよ？
「俺のものになってよ」
って。
ちょっとベタだけど、
俺はまだ所詮高校生。
大人相手に、カッコつける余裕なんてない。
ちゃんと、呼び出しておいたんだ。
テストで間違えたところ、聞きたいって言って。
誰もいない、薄暗い教室。
大好きな先生と二人きり
先生は、俺と二人でいても
緊張したりなんてしないんだろう
大人だから、さ。
「すき。」
「...え？」
「約束したでしょ、俺のお願い聞いてくれるって。
俺のものに、俺だけのものになってよ、」
「大ちゃん...。」
「好き、好き...伊野尾先生、俺、好きなんだよっ、！」
「大ちゃん、俺も、俺も頑張ってる大ちゃんが好き。
カッコいい、大ちゃんが好きだよ。」
「ほんとに？俺がキスしても、怒らない？」
「怒らないよ、ほら、」
俺は、座っている先生にゆっくり近づいて
その柔らかい唇に
俺なりに、一番大人っぽい
一番カッコいいキスを______。
いつか、先生に追いつけるように、
俺、頑張るからね。
子供っぽくても呆れないで、
恋人同士でいてね。
fin.
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KIYT(プロフ) - 秋弥さん» コメントありがとうございます。とても嬉しいです。続編を作ることになりましたら、引き続きよろしくお願いします。 (2018年6月1日 5時) (
レス) id: 6f6e981d78 (このIDを非表示/違反報告)
秋弥(プロフ) - いつも作品を読ませていただいています。是非続編をお願いします。 (2018年5月31日 22時) (レス) id: a5dc5670ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：KIYT | 作成日時：2018年5月16日 19時
