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教えてよ(kt×in ページ13

ピンポーン


階段を駆け下りて、玄関を開ける。


「けぇと〜おつかれ!」

「ありがと、伊野尾ちゃん」

「伊野尾先生、でしょ?
けいと、テスト頑張ったねぇ」

「ふふ、だって、学年5位以内に入ったらご褒美なんでしょ?
俺頑張ったよ?」

「そうだったね、ご褒美か〜」



俺の家庭教師の先生は
俺の好きな人。

歳もそう離れていないから、話も合うし。





そんなことより、ご褒美だよ。
伊野尾ちゃんをどうにかして、

俺のものに_____。







俺は学校帰りに見てしまった。

伊野尾ちゃんをみつけたから、嬉しくなって声をかけようとしたんだ。

でも俺より先に、彼に声をかけた人がいた。



背が高くて、ちょっと悪そうな、チャラそうな、でも優しそうな人。

友達ではありえないほどにくっついて、2人は幸せそうに
夜の街に消えていった。



細っこくて華奢な伊野尾ちゃんと
男らしい体格のあの人。

並んでいたら、普通のカップルにしかみえなかった。



悲しくなって、急いで家に帰って

伊野尾ちゃんに出された宿題をひたすら無心でやった。






「ご褒美、何がいい?」

「えっとね、」


______伊野尾ちゃんがいいかな。




もう、何も考えない。
ここまできたら引き返さない。

今だけでも、今だけでいいから、俺のものになってよ、

「せんせ、」

「けぇと。あげる」

「へ?」

「ほら、もらって?俺が欲しいんでしょ?」

「だって、伊野尾ちゃんは...」



俺が見たものを全部話したら。


「友達だよ〜、あいつ酔っ払ってたからさ」

なんて。

「俺はずっとけいとが好きだよ。」

なんて。




夢みたいだ。


「俺もだよ、慧」


これからも、俺に勉強教えてね。
伊野尾ちゃんの、気持ちも。
今、したいこと、欲しいもの、
全部。


「んっ、けぇとぉ!ふぁっ、あぁ!」

俺には隠さず教えてね。




この腕の中の温もりは、
俺の全てをかけて守り抜くから。

fin.

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KIYT(プロフ) - 秋弥さん» コメントありがとうございます。とても嬉しいです。続編を作ることになりましたら、引き続きよろしくお願いします。 (2018年6月1日 5時) (レス) id: 6f6e981d78 (このIDを非表示/違反報告)
秋弥(プロフ) - いつも作品を読ませていただいています。是非続編をお願いします。 (2018年5月31日 22時) (レス) id: a5dc5670ff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:KIYT | 作成日時:2018年5月16日 19時

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