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「おはようございます。驚かせてしまいましたね。というより、僕も驚いたのですが…此方でアルバイトをされているのですか?」
『はい。たまになんですけど、手の空いている日は働かせて貰っています。安室さんはわんちゃんとお散歩なんですね。可愛い…!撫でてもいいですか…?』
「どうぞ。ハロっていうんです。やんちゃでして…」
『ハロちゃん、はじめまして。Aです。よろしくね』
屈んでハロという名前の白い小型犬の目を見つめて手の甲を鼻先に近づけて挨拶をすると、クンクンとにおいを嗅がれて擽ったい気持ちになる。
すると手の甲をぺろぺろと舐めてもらえたので、そっと顎の下を撫でてみた。
ふわふわだ〜!気持ちよさそうに手に擦り寄ってきてくれて、とても愛くるしい。
『ふふ、凄く可愛い。今日はお休みなんですか?』
「ええ。ハロと散歩をしていたら、ハロが花の匂いにつられたのか、ここへ」
『そうだったんですね』
そんな話をしていたら、話し声に気がついたおばあちゃんがお店の中から出てきて、安室さんを見て驚いて…
「いらっしゃいませ。イケメンさんねぇ。Aちゃんの彼氏さん…?」
『は、初枝さん!違うの!最近よく行く喫茶店の店員さんなの』
「初めまして。安室透と言います」
「あら、勘違いしちゃってごめんなさいねぇ。初枝です。主人と、ここの花屋を営んでるのよ。Aちゃんはとっても優しくて良い子なの」
彼氏と勘違いされちゃった安室さん、少し頬を染めて困って笑ってる…恥ずかしい。
私も初枝さんのまさかの発言に真っ赤になってしまっているのが自分でわかるもん…
今日は納品のお花ももうないから、仕事を上がっても大丈夫よ、ありがとう。と初枝さんに言われて、そのままあがることになりました。
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作者名:ひより | 作成日時:2023年4月18日 17時