Prince of Triple face【降谷零】 (ページ29)

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やってしまった………安室さんって言い直したりしないで、そのまま素直に呼んじゃえば良かった……
思わず動揺してしまって……
なんかもう、透くんのお顔が見れないです…

「Aお姉さん、安室さんをお名前で呼んでるの？」

『えっと………』

コナンくんの質問にめちゃくちゃ目が泳いでしまう。恥ずかしすぎる…

「僕もAさんを呼び捨てで呼んでみたら、炎上するからと言われてしまって、残念ですよ」

『！？』

「呼び捨てって……安室さんも女性を呼び捨てにすることがあるんだね」

「ええー!?本当にいつからそんな仲なんですか？」

透くんは変わらずに普通の顔をしていて、動揺しているのは私だけみたい。
もうここは透くんにお任せして、私は黙っておこう…

「少し前に愛犬の散歩中にAさんと偶然会ったんですよ。それで意気投合して、一緒に散歩したんです。ね？Aさん」

『(コクコク)』

「安室さん、わんちゃんを飼ってるの？」

『すっごく可愛い子なんです。お利口さんだし、また会いたいなぁ』

「へぇ～！ボクも会ってみたいなぁ。でも、Aお姉さんって、とくべつなんだね」

『とくべつ？？』

「うん。安室さんが女の人に下のお名前で呼ばれるのを許してるのを、ボク見たことがないもん」

「はは…まあ、確かに変わったニックネームで呼ばれることは良くあるなぁ」

「コナンくん、ちょっと」

コナンくんは梓さんに手招きされてレジ横に呼び出されて、しゃがんで何やら話し込んでいる。

「いい？こういうのは、見守ることも大事なの。知りたいけど！聞きたいけど！聞いちゃダメなのよ。それがまたいいの」

「へ、へー…」

「梓さん、変なこと言わないでくださいね」

はーい、そう返事をすると梓さんはキッチンの奥に何かを取りに行ってしまった。
透くんとコナンくんが何やらコソコソお話をしているけど、私には全く聞こえない。
仲良しさんなのかな？？

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