SUPER JUNIORに愛を注ぐSTORY＊＊クリスマスイブ＊＊

WHITE LIGHT ページ37

「Aさん、明日仕事なんですか？」

「うん…そうなの(笑)」


目の前に座る部下のシムくんがなるべくバレないように耳打ちをしてくる。まぁもう社内には彼氏持ちと彼氏いない組で噂なんて広がっているから関係ないけれど。


「あの先輩が良ければですけど…明日、仕事終わったらご飯でも食べに行きません？」

「え？」


唐突すぎる誘いに持っていた書類を盛大に落として。動揺を隠せずに拾っていると、フッと小さな笑い声が聞こえてきた。そしてその長い足を折り曲げて私と一緒に書類を拾ってくれたシムくん。


「鈍臭いですよね、Aさん」

「コラ、私は上司でしょ」


「知ってます。そんな動揺しないでいいですよ、
実は俺も仕事で(笑) お互い寂しいもの同士…
慰安会みたいな？」


あ、そういう感じ？(←)


『あ、安心した？顔に出てますよ』そうクスクスと笑いながらシムくんは営業行ってきますとそのまま扉の奥へと消えていった。



営業で一番、いや社内で一番人気な男の子のシムくん。見るだけで分かる身長の大きさ。絶対約180cm以上ある。そしてその長い足に小さな顔。スタイルは抜群で。入社してきた時から女子は黄色い声をあげていたけど。


顔に似合わずに一途とか色々な噂が流れる中、彼に特別に興味はなかった私。そんな私を察してか上司は私を世話係に任命したり。

周りからAさんならという形で上手い具合に駒として使われ、彼の側で働く事が人一倍多かった。


彼は、偶に人を馬鹿にしたような言葉を発するけどなんだかんだで面倒見の良い人。
そして何と言っても冷静で。頼りになるくらいの頭の切り替えの早さは社内一と言っても過言ではない。

上司部下問わず人気者のシムくん。



そんなシムくんがなんで私を？



カタカタとパソコンを打ちながら誘いを断ろうかと1日ずっと考えてシムくんを待っていたけれど結局彼はいつになっても帰って来なかった。

ボードを見るといつの間にか直帰と書いてあって、待っていたのが時間の無駄だったと気付いた時にはもういい時間を回っていた。


「帰ろう…」


風当たりの強い中を歩く

溜息が出そうなくらい町中が浮き足立っている。
赤と緑のテーマカラーに鈴を多く使ったクリスマスソング。キラキラと光るイルミネーション。


しかも目の前を歩いているカップルがイチャイチャしているなんて。最後にはキスまでして。



ったく、家でやりなさいよ

チッ

どうしても苛立ちを隠せなかった。

WHITE LIGHT→←WHITE LIGHT

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す