#4 ページ4
ー
ということで
和也くんを預かって
とーちゃんは忙しいから、とすぐに海外へ行ってしまった
取り残された俺と和也くん
正直、気まずい…
でも、これから俺の可愛い弟の仲間入りをするって思ったら
大切にしたいって思う。
とーちゃんがいなくなって
不安なのか手に持っていた白と水色の妖精みたいなぬいぐるみを目一杯抱きしめて
目はうるうると潤っているのに決して涙は流さず
俺の様子を伺うような上目遣いをしている
…まるでわんこだな。
「こんにちは、和也くん。俺の名前はさくらのさとしって言います。今日から君の1番上のお兄ちゃんになるからね？よろしく」
わかりやすいようになるべくゆっくりと話す
でも、和也くんは怯えたまま
参ったな…
先輩に事情を話して
今日は早めに帰宅することに。
翔には前持ってメールしておいたから
多分温かいうどんでも作ってくれてると思う
潤の迎えもね。
「和也くん、お家に帰ろっか？」
そっと抱き上げてみると想像以上に軽い
ビクビクっと小さな身体を震わせているから
やっぱり怖いのだろう…
「大丈夫だよ…俺は何もしないよ？」
優しく語りかけながら病院を出る
車の運転…大丈夫かな？
家までの距離はそれほど遠くはないけど
潤のチャイルドシートに乗せて運転するとなると…
あまり様子を伺うことができなくなる。
なんせ、チャイルドシートは後部座席にあるからな…
仕方ない、翔に迎えに来てもらうか…
ー
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 67人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：アッピ | 作成日時：2014年3月13日 0時
