君のために。 *そらちぃside ページ12
それから、その公園で同じ時間に待ち合わせするようになった。
そんな生活が続き、俺は中学生、Aは小学生になった。
Aからは、学ばせてもらうことが多かった。
運動神経が天才的だったAは、中学生でまあまあ足が速い俺と争えるくらいだった。
勉強も一年生の時点で四年生のドリルを5分でとくレベル。
Aは、完全無欠の天才だった。
でも、相変わらずAは虐待を受けていた。
そんなとき、Aの誕生日が近づいてきていた。
俺は、いつもの感謝と励ましの気持ちを込めて、
ネックレスをあげることにした。
幼馴染みの女子に一緒に選んでもらい、
宇宙テイスト(っていうらしい。)のネックレスを買った。
俺が、ずっと守る。そういう意味を込めたかった。
早く向かおうと思った。すると、幼馴染みに呼び止められた。
「あの…そら。好きです!私でよければ、付き合って!」
いきなり伝えられた言葉に俺はあまり驚かなかった。
頭に浮かんだのは、
Aの顔。
俺は、
きっとAが好きだ。
そ「ごめん!俺、好きな子いるから!
ちょっと急いでるから行くね!」
そういって走った。
今すぐ会いたい。Aに。
公園に行っても、もうAはいなかった。
どこだ!?
家は知らないから、表札から探すしかない。
きっとこの近くの家だろう。
?「うぅ…そらぁ…」
そうして、いろいろあって。
俺とAは一緒に暮らすようになった。
ネックレスはまだ渡せてない。
いつか、渡せるかなぁ。
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作者名:里緒 | 作成日時:2016年7月1日 21時