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神楽ちゃんと総悟の結婚式の日になった
指揮を上げてる際涙が止まらなかった
本当に色んなことがあった
総悟を私が引き取っていいのだろうかとか
ちゃんと親代わりとして育てられただろうかとか
心から込み上げ制御ができなかった
ブーケトス
花嫁のブーケを受け取った人が次に結婚するとかいうけど私はでなかった。
遠くからボーッと見つめていると
後ろから声が聞こえた
「行かないの?」
『へ……神威くん…』
振り向いたら紛れもなく神威くんで
半年ぶりなのに長くあっていなかった様な
また大人っぽくなったのは気の所為だろうか
「そんなに驚くこと?妹の結婚式だよ」
『そ、そうだよね…っ……ごめっ』
「あらら、泣かないでよ。ほらこっちに来て」
神威くんは少し困った表情をして人気のない場所に来た
「どう?元気?…神楽から聞いたけど先生になったんだね。おめでとう」
『う、ん…ありがとう』
おかしいな、思ったことがちゃんと言えない
「こんな早くに結婚するなんて思わなかったよ」
『ねえ、神威くん…』
「なに?」
『あの時私ね…気づいたの、神威くんが好きだって……あんなことされるまで気づかないなんてバカだよね、もう遅いのに』
付き合ってとは言わない
だけどこの気持ちだけは伝えたかった
「そう……それで?」
『…ただ気持ちを伝えたかっただけ…私のケジメみたいなものだから……軽く流してくれていいよ』
「……やだよ、俺は今でもキミが好きなんだよ」
飽きれられた思っていた
そんな彼から意外な言葉に私はまた涙を流した。
神威くんはあんなことあったのに私をまだ好きでいてくれた
『神威くん…わたし』
「待って、俺から言わせて…先生のことあの日……高校生の頃からずっと好きだった。1度もブレたことなんてない、ねえ…俺達は付き合っても上手くいかない時はあると思うんだ…けどそれでもいいって言うなら………俺と付き合ってくれませんか?」
『っ…も、ちろんだよっ!』
きっと今の私はとてつもなくひどい顔をしているだろう…けれどそんなことどうでもいい
やっと…やっと思いが通じた
それだけで私はとても幸せだった
「ひどい顔」
『知ってるわよ』
「これからもよろしくね、先生」
〜完〜
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作者名:かか | 作成日時:2019年8月8日 18時