【銀魂】アネモネ【神威】 (ページ25)

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文化祭の日。
事件は起こった
私には一生忘れられない出来事。

メイド、執事喫茶は意外にも人気で
その中で沖田くんと神威くんが人気だった。

楽しい文化祭も終わりに近づいた頃だった
みんなは後夜祭でグラウンドにいる中
私はひとり教室にいたのだ。

生徒達は頑張ったから片付けを少しながらできる限りやろうと思ったのだ。

そしてキンキンに冷えたジュースをあげよう！

『ああっ！』

手から滑ったお盆が落ちる
音だけが響く教室に少し悲しくなるのは何故だろう

「これじゃあ、片付けしてるどころか散らかしてるね」

『か、神威くん！ど、どうしたの？後夜祭行かないの？』

「先生が見当たらないなぁって探してたの」

あの日以来初めての二人きりで
私は少し戸惑っていた。
生徒を怖いと思うなんて…教師失格だわ

『みんな頑張ったからね、これくらいしとこうと思って。ほら私はいいから後夜祭行ってきなよ』

「んー、ねぇ、先生」

神威くんはそう言うとゆっくりこちらに向かってきた。

無意識に逃げたいと足が少し下がる
だめよ、もうあの時みたいにはならない。
怖がっちゃいけない。

「俺は…先生を困らせたりしたくなかったんだけどもう…耐えられない」

『な、なにが…いやっ』

腕を掴まれてフラッシュバックする
けれどこの前みたいな強さじゃなくて
私を優しく抱きしめた

『か、神威くん…やめて』

「先生が誰かといるだけでムカつくんだ…わかる？俺は先生に恋してるんだよ。だけど…無理だってわかってるから……ちょっとだけでいい、こうさせてもう今後一切先生にはちょっかい出さないから…お願いだからっ…」

神威くんは泣いていた。

君の言う通り私と貴方は先生と生徒で
叶わない恋をしてしまった神威くんの気持ちに少し私はわかっていた。

だって私も先輩が好きだったから
すごく辛くて何度泣いたかわからない。

いけないと思っても今だけ…今だけは見逃してくれませんか？

今にも壊れそうな彼をそっと手を回した。

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