第2話 ページ3
国見英side
貴「ねぇ！」
英「･･･なに」
貴「あ、あの、･･･えっと、」
昨日のドヤ顔からは想像できないくらいもごもごし始めた彼女。
今日は何を言われるんだと心の中で溜息をつきながらも彼女を眺めてると、
貴「あ、の、･･･お、おお、おはよう！」
彼女は顔を真っ赤にしてそっぽ向いた。
え？それだけ？それのためだけにごもってたの？
英「･･･おはよう･･･」
周りを見てみれば当然みんな驚いていた、自分たちには普通の挨拶なのに、俺にだけこんな大きな声で挨拶されたら当然注目の的。
貴「今日は、あなたに聞きたいことがあって、･･･」
周りは羨ましそーにこっちを見つめる。ドアの前には彼女目当てで溢れかえってる。
英「なに」
貴「その、好きなこととか、好きな食べ物とか、ないんですか･･･！」
英「･･････え」
俺は3秒で理解した、「絶対、落としてみせるんだからァ〜！」この言葉を思い出した。
英「えぇ？教えて何になるんですか？」
少し挑発的に言ってみると
貴「そ、そんなの知らない･･･！」
そう言ってそっぽを向く彼女。耳が真っ赤だ。
英「じゃあ、教えなくてもいいよね」
貴「えっ、！そ、そんな･･･」
この子は馬鹿なのだろうか、もう少し考えろよって思いながら様子見をする。
貴「･･･何部、ですか･･･！」
英「･･･さっきの質問どこに消えたの･･･。」
貴「卵焼きは、甘めが好きですか、しょっぱめが好きですか･･･！」
クレヨンし〇ちゃんか、って心の中でツッコミしながら俺は答えた
英「はぁ、好きな物は塩キャラメル、部活はバレー部、玉子焼きは、甘いほうが好き」
貴「っ、！」ﾊﾟｧｧ
さっきとは打って変わってすごく嬉しそうな顔をする彼女はメモ帳を取り出して丁寧にメモっていく。
そんな彼女を見て、不覚にも、可愛いと思ってしまった。
英「･･･こんなこと聞いてどうするの･･･？」
貴「貴方を惚れさせるにはまず貴方のことをちゃんと知ることから始めようかと！」
英「それ本人の前で言う？」
貴「どうせ私に惚れるんですから！いいんですよ！ふんっ！」ﾄﾞﾔｧ
英「馬鹿なの？」
貴「なっ！？」
ドヤ顔好きなのかな。ていうか本当にこの子馬鹿なんじゃないの？
貴「す、少なくとも貴方よりはマシです！」
英「･･･ふーん、」
少し、面白いかも。
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作者名：るぅーちゃん | 作成日時：2020年5月2日 0時
