vampire. (ページ8)

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慎太郎.

体にかかる重みが増し、ハッとして歯を抜き取る。

慎「ご、ごめんっ！」

北「ﾊ…ｯ、はぁ、ﾝ…ぁ、は、」

ズルズルと力が抜けていくホクトが落ちないように慌てて支える。
取り敢えずリビングに運ぶべきか、部屋に運ぶべきか、。
いやでも誰か居た方がいいのかな。

慎「ホクト、ちょっと浮くよ」

脚の下に手を入れ、所謂お姫様抱っこで部屋を出る。かろうじて意識はあるものの目は虚.ろで朦朧としてる感じ。
初めてだし、なんなら前回ショックで気を失っちゃった感じだったのに絶対吸いすぎた。
…でも樹の言うとおり、ホクトの血は他とは違う。ホンモノだ。

高「あ、やっぱり。」

どうやらこうなる事を予想していたらしい高地は、食器を片付けながらそう言った。

ジ「ありゃ、ホクちゃん顔色最悪」

ツンツンとホクトの青白い頬を突くジェシーはあちゃーという感じで笑った。

京「慎太郎なんて全然なんだけどね」

樹「いやきょもが言うと怖いのよ笑」

そう。俺はまだ制.御効く方だし、普段から飲んでる輸血パックのおかげか全然摂取量は少ない方。やばいのはきょも。でもそれよりやばいのが、…ふたり以上が同時期に欲.じょうしてしまう時。
代わる代わるに血を吸われていくその過程をホクトは耐えられるだろうか。

高「…まぁ耐えらんなかったら次探せばいいだろ。」

高地の黄色の濁りのない瞳が照明の反射を受けキラリと光った。

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