vampire. (ページ6)

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(side hkt)

いい具合に焼けてきた目玉焼きをお皿に移し、間にバターを塗って焼いていたトーストをオーブンから取り出す。
ジュリはあんまり食べないから、と買っておいた野菜ジュースの紙パックを冷蔵庫から取り出しダイニングに並べる。

『ご飯だよ～！起きて～！！』

階段の下から叫べば起きてくるのはタイガとコーチ。それから先に起きていたジェシーだけ。いつもなら起きてくるはずのシンタローはやはりアレのせいなのか起きてこない。

高「はよ、お、美味そ」

京「あ！トマトじゃん！」

目をキラキラさせて朝食を見る2人に思わず顔が綻ぶ。ジュリが起きてこないのはいつもの事だからいつものように階段を上りノックをして部屋に入る。部屋の中には脱ぎ散らかった服とお菓子のゴミ。仕方なくゴミは捨てて、服は拾ってをし、カーテンを開ける。

『ジュリ、起きろ！』

ギュッと握られていた掛け布団を剥ぎ取り耳元で叫ぶ。こうでもしないと起きないからね。

樹「ん…ﾊｧ、るさい、」

『うるさいじゃなくて！もう皆起きてるから！』

段々反応が鈍くなり、また夢の世界に入ろうとしているジュリ。もう仕方なくなってツンツンと顔を弄ったりしてみる。

『ジュリー、』

起きないならもうほっとこうかなんて思ったその時、ぐいっと引っ張られバランスを崩しジュリの隣に寝転んだ。

樹「、硬ぇ」

ギュッと抱きしめたかと思えばそう言って顔を歪ませるジュリ。

『んもー、女じゃないからね。…てか離せっ』

グイグイと胸板を押して抵抗しても何処から出るのか強い力でホールドされる。

樹「はぁ…もうちょっと小柄で柔らかい女の子をこうやって抱いて寝たい」

そんな事を言いつつ離そうとしない変態ジュリに苛ついてぐいーっとほっぺをつねる。

樹「ｯ痛ってぇ！おま、もうちょっと力加減しろよな！」

『うるさｯ早く起きないジュリが悪い』

ぎゃあぎゃあ言い合いつつも2人でやっとの事でリビングに到着。仲良いねぇなんて言いながら味噌汁を口に運ぶお爺ちゃんコーチ。

『シンタロー起こしてくるね』

樹「あ、気をつけろよ？」

分かってる、なんて言ってリビングを出た。