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返事が聞こえないからか、辰哉が私を見つめる。


深「…A?結婚、したくなかった…?」


首を横をブンブンと振る。


深「何かあった?」


貴「…辰哉は私と結婚して幸せになれるのかなって」


深「…どうして?」


貴「辰哉子どもが好きでしょ?私も子どもは好きだし、将来子どもが欲しいとは思ってる。けど、私自分のキャリアも捨てきれないの。もしかしたら子どもは産まないで自分の道を歩むかもしれない。辰哉と結婚したいけど、もしかしたら辰哉の望む家庭を築けないかもしれない」







私の言葉を聞いた後、少し黙って、辰哉は指輪を置いて、俯く私の頬を掬ってこう言った。


深「A聞いて。俺は子どもいなくても別にいいよ。もちろん子どものいる生活や家庭は素敵だと思う。いたらきっとすごく可愛がるし賑やかにもなると思う」


貴「…やっぱり」




頬に触れていた手が今度は、私の手をぎゅっと握る。


深「最後まで聞いて!けど、それ以前に俺やAの人生がある。それぞれがやりたいことを持って生きている以上、それを犠牲にしてほしいなんて少しも思っていない。俺のためにAの人生を捧げてほしいなんて思ってないよ。俺はAと一緒に自分の人生を歩んでいきたいから、結婚したいなって思ったの。Aとの子どもが欲しいから結婚するわけじゃない」


貴「…」


深「だから、もしAが俺と結婚することで、自分のやりたいことが出来なくなったり、自分の人生が誰かのものになってしまうんだったら、俺は結婚しなくてもいい」


貴「…私辰哉と結婚したいの。この人となら辛いことも乗り越えていけるだろうし、お互いを支え合って生きていけるって思った」


深「うん」


貴「でも、私と結婚することで辰哉の理想の家庭が叶わぬ夢になっちゃう気がしてたの。だから、もしかしたら私じゃない方がいいのかもしれないって。でも、私やっぱり辰哉と結婚したい」


深「…うん、じゃあ」


貴「私と結婚してください!」


深「…え、え、俺の言葉じゃない?それ」


貴「結婚してくれるの?くれないの?」


深「いや、もちろんします、させていただきますけど…」


貴「んふふ、じゃあ、はい」






左手を差し出す。
辰哉が薬指に指輪をはめてくれる。


20代最後の誕生日かプロポーズの日になるなんて。
嬉しさが込み上げて、辰哉に抱きつく。







貴「辰哉大好き!」

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きこ(プロフ) - カさん» ありがとうございます💜 (2023年3月5日 16時) (レス) id: 60f4cd8162 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - きこさん» 作者自己満の作品に嬉しいコメントいただき涙涙です🥹非公開になっていました…!教えていただきありがとうございます!公開いたしましたので、ぜひお読みいただけると嬉しいです^ ^ (2023年3月5日 16時) (レス) id: 5b373ae6f8 (このIDを非表示/違反報告)
きこ(プロフ) - お話楽しみに読ませていただいています!ふっかさんみたいな人ホントにいたらいいのに(⸝⸝ ´艸`⸝⸝)思い違いでしたら申し訳ないですが、126話がないようなのですが… (2023年3月5日 6時) (レス) id: 60f4cd8162 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2023年2月24日 20時

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