steal my love (ページ3)

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3. Your side ページ3

貴「おはようございまーす」

深「お、Aおはよぉ」

出勤すると、隣のデスクでグーっと伸びをしながら返事を返す男が。
昨日と同じ格好をしている。

貴「深澤さん、また泊まったんですか。」

深「いやぁ、ちょっと報告書の作成が追いつかなかったのよ。先輩を思って、優しい優しいAちゃんが手伝ってくれてもいいのよ？」

貴「嫌です。あと、名前呼ばないでください。」

深「おー、こえーこえー。そーんなに怒んないでよぉ、、、Aちゃん。」

深澤さんを睨みつけると
わーったってと笑いながら、タバコを持って席を立った。

あんな感じだけど、仕事はできる。

上司からの信頼も厚いし、後輩からもかなり慕われている。なんだかんだ私も仕事の出来具合に関しては尊敬している。

よく交通課の女の子に、次はいつ食事に行ってくれるんですか〜？と聞かれているところを目撃する。

飄々とかわしていく感じが、つかみどころのないミステリアスさを醸し出しているのかもしれない。

私生活は謎に包まれていて、結婚しているのかそれ以前にどの辺に住んでいるのかさえも定かではない。

一度
「深澤さんって休みの日とか、退勤後何してるんですか？」

と尋ねたが、

深「何A、俺のことそんなに気になるの？

　 …もしかして惚れちゃった？わら」

と、だるいノリに持っていかれたのでそれ以上深掘るのはやめた。

掴みどころのない男性ってちょっと怖いし。