steal my love (ページ13)

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13. Your side ページ13

"何が正しい正義なのかは誰にもわからない"

いつもヘラヘラしている深澤さんとは思えないような発言だったな。

だとしても、やっぱり私はSnowManを許さない。
結局は社会のためという自己満足を犯罪を利用して正当化しているだけじゃないか。

警察は、マスコミにバレることを気にしてか、大々的にSnowMan検挙に向けて動くことができない。だから今現在、警察がつかんでいる情報はないに等しい。

SnowManは1人なのか、それとも集団なのか。
男性なのか、女性なのか。

そもそもSnowManと呼んでいるのは、警察内部の人間だけである。
誰がそう呼び始めたのかは分からないが、気づいたときにはそう呼ばれていた。

そうなると私は自分1人で情報を得るしかない。

SnowManが関係しているといわれる事件の報告書を片っ端から読み漁り、なんとかその特徴を掴もうとしてきた。

その中で、いくつかわかったことがある。

まずSnowManは複数人のグループだということ。それも2人や3人のような少人数ではない。少なくとも5人以上で構成されるような大人数のグループだ。

侵入法や実行時刻がそれぞれの事件で違うことは当然だ。しかし、侵入後の物の扱いに差が出ている。

被疑者の証言や現場の写真を見比べると、侵入前の物の配置と侵入後の物の配置が異なっている場合と同じ場合とがあることがわかる。

例えば、今回の西田の件のようなスーツケースを例にとると

スーツケースを元ある位置に戻すパターン、スーツケースを広げたままにするパターン、お前の金は我々が貰ったぞと見せつけるパターン、スーツケースも広げたままさらに部屋も散らかして帰るパターン…。

非常に様々で、その時の実行役の性格がよくわかる。

現場の残し方に統一感がなく、1人で行なっているとは思えない。

それに、そもそも実行内容自体が基本的に1人で行えるようなものではない。

SnowManが狙う相手は、社会的に名の通った人物ばかりで、セキュリティのしっかりした施設を利用していることが多い。

この厳重なセキュリティをくぐり抜けるのは一筋縄ではいかないところ、恐らく複数人で協力して、実行役とサポート役で役割を分担しているのだと思う。