steal my love (ページ2)

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2. No side ページ2

メンバー以外は誰も知らない彼らのアジトは、日本のどこかにひっそりと存在している。

明かりがついているあの一軒家かもしれないし、廃墟と化した工場の跡地かもしれない。はたまた、あのバーの地下なのかもしれない。

男たちは今日も次の盗みに向けた作戦を練っていた。

深「照は、ここまできたら阿部ちゃんに連絡して」

岩「ん。翔太ー、俺が24時の5分前に合図出すから、それ見たらロック解除し始めて」

渡「おっけ。てかラウどこ行った？」

向「しょっぴー、ラウまだ来とらんよ」

佐「にゃはは、阿部ちゃん、涼太と俺は警備員を抑えればいいのね？」

阿「うん、そう。ちゃんと一発で仕留めてね」

目「阿部ちゃん、この漢字なんて読むの？」

ラ「ごめーん、遅れましたー」

深「あ、ラウ来た。なべぇ、ラウ来たよぉ」

舘「めめ、阿部じゃなくてラウに教えてもらいな」

ラ「ん？だてさん何ー？呼んだ？」

目「だてさんは教えてくれないの？」

舘「俺も読めない」

ガヤガヤと騒がしい。

男たちの顔はワクワク感に満ち溢れている。

ところどころ笑い声が混ざっている。

作戦会議が終わったところで誰かが言った。

「よしっ！じゃあ夕飯奢る人決めるジャンケンしようぜ！」

事情を知らない人が見たら、ただの仲良し兄弟にしか見えないだろう。彼らが犯罪を計画しているだなんて、一体誰が考えつくだろうか。