腐れ縁【紫】 2 (ページ50)

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いつもより濃いめのリップを塗って、気分を上げる。

香水を軽く振ってちょっと大人な自分に。

スカートがパンツかギリギリまで迷ったけど結局パンツにした。

スカートあんまり得意じゃないから。
女の子らしくとも思ったけど、蓮に言われた通り私の好きな服を着て行く。

駅に行くとすでに辰哉がいる。
スーツの時とはまた違って、オフ感があって私服は私服でかっこいいなって。

貴「辰哉お待たせ、ごめんね」

深「ん、大丈夫よぉ」

スマホから顔を上げた辰哉が私の顔を見て、ニコッと笑って「うん、かあいい」と言った。

好きな人から言ってもらえる可愛いってやっぱり嬉しい。

貴「ありがとう」

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電車に乗って、着いたのは遊園地。

絶叫系に乗りまくって日頃のストレスを発散した。

アイスを食べて、ご飯も食べて、午後からも乗り物に乗って。

今度は辰哉の好きなキャラクターに会いに行きたいねって話して。

その後、私がプラネタリウムを見たかったので一緒に美術館へ。

昔から星を見るのが好きで、小さい頃はよく蓮と実家のベランダに出て星を見ていた。

何万光年離れているって話を聞くと、あー、今見えてるこの星は今は消滅して無くなってるのかなとか、もし今この星がなくなったら、何年後の人たちにこの星が見えなくなっているんだろうとか。

そういう漠然としたことを考えていると、小さな悩みがどうでも良くなって、今自分ができることだけをやろうって思える。

星座の神話なんかも面白くて、昔の人はそんな思いをこの形に託したんだとか、想像力が豊かなんだなーって。

プラネタリウム鑑賞が終わって、シアターを出る。
館内に雑貨売り場があって、少し覗いてみる。

さっき見た星座の形をしたキーホルダーや星がついたネックレスが売られていた。

貴「辰哉見て、この形のキーホルダー珍しくない？」

深「おお、すげぇ！髪の毛座のキーホルダーなんて初めて見た！あれこれ買っちゃおうかなぁ笑」

館内を一回りして、外へ出る。

夜ご飯は家で食べることになったので、一緒に辰哉の家に向かう。