腐れ縁【紫】 2 (ページ46)

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96. 辰哉 side ページ46

Aが城田に話しかけられているのを見て、なんとなくモヤっとはしていたけど、別に仕事でも話すことはあるし、そこを止めるのはなんか違うなと思って黙って見ていた。

けど、城田がAに触れてどこかへ連れ出そうとした時、俺の中でプツンと何かが切れた感じがして、走り出してた。

争いごとは嫌いだから、なるべく穏やかな表情で落ち着いて引き留めたつもり。

でも多分声のトーンはかなり低かったし、自覚はないけど顔も結構キレてたと思う笑

今まで付き合ってきた子の中には、俺に嫉妬させたくて知らない男と出かけたり旅行に行ったりした子がいた。

でも俺は一切嫉妬とかしなくて、むしろあー、そういうタイプかーって

もともとすごい好きってわけではなかったけど、さらに冷めちゃうみたいなことも多くて、自分で自分は嫉妬しないタイプなんだなって思ってた。

実際なべとかにも俺は嫉妬しないタイプって言ってたし笑

でもAに対しては違った。
まじで他の男に触られてほしくないし、困った顔とか色っぽい顔とか、恥ずかしくなったときの表情とか、俺にだけ向けていてほしいって思う。

俺ってこんなに嫉妬とかするタイプだったんだって初めて知った。

城田からAを引き離して、ほんとはその場ですぐ抱きつきたかったけど、そうもいかず。

そのままAを俺の家に連れてきて、抱きしめる。

　
俺Aのこととなると全然余裕ないわ。わら