腐れ縁【紫】 2 (ページ34)

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イクラパーティーから数日後、今日は辰哉と蓮と3人でご飯に行く。

話が出てからだいぶ時間が経ったけど、ようやく3人の予定が合った。

　

目「んで？お互いどこが好きなの？」

私の前には目を光らせた弟が。

貴「やだよ、恥ずかしい」

深「あははは、グイグイ来るねぇ」

目「そりゃあね、聞きたいことは山ほどあるから笑」

辰哉が口を開く。

深「そーねぇ、いろんなことに一生懸命なところとか負けず嫌いなところとか、周りをよく見てるところとかかな」

目「えー、めっちゃ評価高いじゃん姉ちゃん」

貴「え、ちょ、恥ずかしいんだけど」

改めてどこが好きって直接口に出されると、すんごい恥ずかしい。

目「んで？姉ちゃんは？」

好きなところ…。
好きなところと言われるとなかなか出てこない。もちろん辰哉のことは大好きだ。好きなところもいっぱいある。

でもなんていうんだろう、本当に好きだからこそ、いざ好きなところはどこ？って言われると明確な答えがでない感じ。

　

貴「んー、わかんない」

深「え！嘘でしょ！ないの！流石にショックなんだけど俺ぇ」

貴「違う違う！そうじゃなくて！」

貴「なんか、ここが好き！って常に思ってるわけじゃないからさ。好きなのは当たり前なんだよ、常に好きなんだけど、ふとした瞬間とか何でもないときの雰囲気とか言葉選びとか仕草とかに"あー好きだな"って思うことが多いから、どこですかって言われると答えられない…」

貴「だから、好きじゃないわけじゃないの！大好きだけど言葉にするのが難しいってだけで！」

貴「でも強いていうなら優しいところ…？」

目「うわ、ありきたり笑」

慌てて辰哉の方を向くと

耳を赤くしながら顔を押さえて

深「ちょ、あんま見ないで、今めっちゃ恥ずかしい」

と言ってきた。

そんな様子を見ながら、蓮が笑っている。

目「幸せそうでよかったわ」