腐れ縁【紫】 2 (ページ21)

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71 辰哉side ページ21

実はずっと決めてたんだ。
今日Aの家でもう一回告白するって。

最近俺の甘い言葉や行動に慣れてきたようだったA。耐性がついたようで、上手くあしらわれるようになった。

もうちょっとかあいい表情見てたかったんだけどなぁ。でもあんまりからかいすぎると本気じゃないって思われるだろうし、それはそれで俺の方が困る。

それに、今までは会社でも高嶺の花として扱われていたのに、"深澤がいくんだったら、俺も狙っちゃおうかな"ってやつが結構出て来たんだから。

この間だって、"目黒さん！俺、持ちますよ！"とか言われて、何処の馬の骨かわからん男に大して重くなさそうな荷物を持ってもらっていた。

いや、いいことなんだよ。Aが楽できるのはさ。実際あいつも申し訳なさそうに断ってはいたけど、ラッキーみたいな顔してたから。笑

でもさ、そういうのは俺がやってあげたいのよ。
頼るんなら俺を頼れって。

だからスーパーで一緒に買い物した後の荷物持ちはめちゃめちゃ率先してやった。笑

いつ言おうか、ずっとタイミングを伺ってたけど、ムードとか、そういう雰囲気作るの苦手なんだよな俺。

いや、そんなのもうどうでもいいや。
ただまっすぐAの目を見て伝えよう。

深「俺と付き合って」