腐れ縁【紫】 2 (ページ1)

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そこにタイミング良く？悪く？
辰哉が現れる。

深「Aおはよぉ」

貴「…お、おはよ」

ほんの数分前に話題の的になっていた人が突然現れたもんだから、挨拶がぎこちなくなる。

深「鈴木さんもおはようございます」

私に話しかけていた彼女にも、にこやかに挨拶をする。
彼女は少し頬を赤らめて
「おはようございます」と返す。

今日は渡辺に変わって鈴木さんと私と辰哉の3人でエレベーターに乗り込む。

辰哉は私の横に来て耳元で

深「お前もう大丈夫なの？まだ病み上がりなんだし、ちゃんと調整しろよ」
と鈴木さんには聞こえないくらいの声で言ってきた。

思ったよりも近い位置に顔があったからドキッとして
少し辰哉と距離を取る。

すると、なんで離れられたのかわからないと言わんばかりの顔をして、辰哉はこっちに近づいてきた。

私の様子がいつもと違かったからか、顔が赤かったからか

深「ん？まだ具合悪いの？」

と言いながらおでこに手を伸ばしてきた。

身を引いていると、横目に鈴木さんが写り
見ちゃいけないものを見てしまった！という顔をしている。

違うんです！鈴木さん！そんな顔しないで！！

辰哉の手をはらいながら、

貴「ちょっ、だ、大丈夫だから！ほんとに大丈夫！」

と言って、ちょうど9階に止まったエレベーターから
逃げるように外に出た。

ちょっと心臓に悪いって。

私辰哉にドキドキしてる…？