腐れ縁【紫】 (ページ40)

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やばい、本格的に具合悪くなってきた。
さっきからずっと肌寒いし、頭が割れそうなくらい痛い。
じっと座っていたら、そっちにばかり気を取られそうで、気を紛らわすために席を立ち、温かい飲み物を買いに行く。

自販機でココアを買って、しゃがんで取り出し、立ちあがろうとした時、視界がグラッと歪んだ。
急いで壁に手をつくが、自分が立っているところは床なのか天井なのか分からないくらいで焦点が定まらない。

？「…ぃ！お…！…夫か！」
遠くから聞き覚えのある声がするが、顔はよくわからない。
走って近づいてくる誰かが誰なのかわからないまま、私は右半身を床に打ち付けていた。

深「おい！おい！大丈夫か！A！」

貴「た、、つや、、」

目は開けられないけど、誰かに抱き上げられている感覚はある。た、、つや、、か？
いつも当たり前に感じているこの匂いに安心感を覚え、私は意識を飛ばした。

深「Aしっかりしろ！」