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お昼になって、そろそろ午前の業務を終わらせて食堂に向かおうかなって思っていたとき。
部「何をやっているんだ！確認しなかったのか！」
と部長の怒鳴り声が聞こえた。
何ごとかと思って顔を上げると、木村が肩をすくめて部長のデスクの前に突っ立っている。
あんなに声を荒げるということは、かなり大きな失態だったのか。
私に報告が上がっていないということは、恐らく私が関係していないところで起こったミスなのだろう。
木村大丈夫かなと心配していると、部長から声がかかる。
部「目黒！ちょっと来い！」
ああ、もう最悪だ。怒りの矛先が私に向かった。
返事をして部長のデスクへ向かう。
貴「何でしょうか」
部「部下の失敗は上司であるお前がカバーしろ」
部「そもそもお前がきちんと確認をしていたら、こんなミスは起こっていなかったはずだ！」
部「最近新規プロジェクトのリーダーをしているからって他の仕事が弛んでるんじゃないのか！しっかりしろ！」
貴「…っ、申し訳ありませんでした」
貴「木村戻っていいよ」
木「でも、Aさん…」
貴「大丈夫、戻って」
木「はい…」
申し訳なさそうな、不甲斐なさを噛み締めるような顔をして木村がデスクに戻る。
部「今週中に仕上げろよ」
貴「はい…失礼します」
弛んでるなんて言われたことが悔しくて、仕事が増えたことなんかどうでも良かった。
部長は機嫌が悪いと部下にあたる癖がある。今回もそれとミスの発覚が重なってこんなことを言われたってわかっている。
それでも、自分なりにどの仕事にも真剣にと向き合って来たつもりだった私には、その言葉が胸に突き刺さった。
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作者名：カ | 作成日時：2023年2月18日 1時
