腐れ縁【紫】 (ページ13)

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玄関でタオルを渡される。

深「ほい、これ使いな」

貴「ありがと、、」

深「あいよ〜」

深「寒くない？大丈夫？」

貴「うん、大丈夫、ありがと」

深「うし、じゃあ帰るか！」

…ん？いや、帰るけど…
あんたはもう家にいるでしょ、何を言ってんの？
と不思議に思いながらも感謝を告げ、ドアノブに手をかけると、辰哉も靴を履き始めた。

深「よし、行くぞ」

貴「…は？何してんの？」

深「ん？何って？」

貴「いや、なんで靴履いてんの？って」

深「え、送ってくからでしょ」

貴「え、いやいいよ！家にいて」

深「いや、さすがにこんな時間に女の子1人では歩かせないでしょ、駅着いた時から送ってくつもりだったし」

貴「いや、大丈夫だって、いつもだって1人で帰ってるし」

深「それは終電逃してタクシーで帰ること多いからでしょ、それに歩いて帰る時は俺いつも送ってんじゃん」

貴「いや、まあそうだけど」

深「ほら、早く行くぞ」

家に着いたのにわざわざ送ってもらっちゃって
なんだかんだ申し訳ないなと思いながら、辰哉の家を後にした。