深愛３３ ページ33
｢………え？｣
吉良｢そこの部屋、使わせてもらっていいっすか？｣
係員｢はい。どうぞお使い下さい。｣
吉良さんの言葉にフリーズしたまま、拒否権を与えないと言わんばかりに彼に手を引かれた。
また私の右手に、彼の大きな手に握られた。
再び彼に握られた瞬間、ボンッと顔中が一瞬で赤くなるのを感じ、思わず下を向く。
初めて握られた時も、ドキドキしていたが今はそれを上回るくらい胸の鼓動が速くなっていた。
え、何で…？これは…一体…？
ガチャと彼がドアを開け、静かにドアを閉めていた。
戸惑いを隠せずおどおどしている私に対して、吉良さんはどこか嬉しそうで、でも何かを企んでいるような…そんな表情に見えた。
構造から見て、ホテルの部屋に近いような作りで星をモチーフにしたソファーやクローゼットなどが置かれていた。
吉良｢一旦ソファーに座ろうぜ。｣
彼にされるがまま、手を引かれたままソファーに腰を下ろした。
このソファーは弾力があって、座るとフィットするような感覚だ。
吉良｢何か遠くね？ほら、もっとこっち寄れよ。｣
｢っ！？｣
繋がれていた私の右手から離れ、今度は私の右肩を掴み、グイッと彼の方へ引き寄せられる。
彼の服と血管が浮き出ているしなやかな腕が触れ合う。
｢き、吉良さん…ちょっと離れてくれませんか？｣
吉良｢ヤだ。｣
言葉を言い終わる前に即答で断られ、彼の手が掴まれている私の右肩を強く握られている。
もう…吉良さんは変な所で強引になるから心臓が色々ともたない…。
吉良｢…なぁ。｣
｢な、なんでしょうか…？｣
何だろうと心の中で思いながら彼の方を見た。
目の前に…吉良さんの左右対称に整った顔が視界いっぱいに映った。
つり上がった可愛らしい薄桃色の瞳に、私は思わず目を奪われていた。
暗闇のためか、彼の綺麗な瞳がより際立っているようだった。
吉良さんが私の目を捉え、逸らすことなく真剣な表情で数秒間見つめられた。
暗闇で誰もいない静かな空間に二人きり…。
徐々に羞恥心が我に返り、私はつい目を逸らしてしまう。
すると吉良さんは、私の指と指の隙間に自分の指を絡ませてきた。
それが妙にくすぐったくて、ビクリと体が震わした。
ゆらゆらと彼の影が動き、不敵な笑みを浮かべたながらさらに近寄ってきた。
恥ずかしさで咄嗟に目を瞑ると、まぶたに何か柔らかいものが当たったような…感覚がある。
けど、どこか気持ち良くて、彼の甘い香りが漂っていた。
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ふわもこ(プロフ) - ゆーみやンさん» コメントありがとうございます！最後までこの小説を読んで下さってありがとうございます！今後も楽しいお話が作れるように頑張ります♪誠に感謝です！(^^♪ (2019年11月12日 7時) (
レス) id: 5db886f9a4 (このIDを非表示/違反報告)
ふわもこ(プロフ) - あかりさん» 返信遅くなって申し訳ございません…！2回もコメント下さってありがとうございます！(^^♪ (2019年11月12日 6時) (レス) id: 5db886f9a4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーみやン(プロフ) - 完結おめでとうございます!!! ヒロトむっちゃかっこよかったです……！ドキドキしました！！ 短編集も楽しみにしています！お疲れ様でした( *´艸｀) (2019年11月10日 22時) (レス) id: cef1a7a657 (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - ヒロト頑張って (2019年10月16日 7時) (レス) id: 8cd13c0c45 (このIDを非表示/違反報告)
ふわもこ(プロフ) - あかりさん» コメントありがとうございます！素敵なお言葉が貰えてとても嬉しいです…！今後も楽しい小説が作れるように頑張ります(^^♪ (2019年10月15日 21時) (レス) id: 5db886f9a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふわもこ | 作成日時：2019年6月25日 19時
