深愛２２ ページ22
そして、いよいよ土曜日という日を迎え、私は私服に着替え、待ち合わせの場所へと足を進めた。
私服は丈が長めの白いワンピースに決め靴は上着と合わせて淡いピンクのパンプスを履いている。
せっかくなので、髪は少し内巻きにカールをしてみた。
カバンは白のショルダーバッグにした。
正直、どんな服を着て良いのか分からなかったが、ひとまず無難な物を選んできた。
自分の足音を少し立てながら、湖のベンチの方に向かった。
湖が見えると、吉良さんは既に着いており木製のベンチに座っていた。
｢す、すみません…！来るのが遅くなってしまって…！｣
吉良｢やっと来たか。待ってたぜ…。｣
吉良さんの私服は黒とグレーのボーダーシャツにチェーンのネックレスを付けている。
シンプルながら、吉良さんにその雰囲気にとても似合っていた。
彼は私を見るなり、何故か顔の表情が固まっていた。
｢あの…吉良さん？どうかしましたか？｣
私の声に我に返ったのか、彼はベンチから立ち上がった。
吉良｢…ちょっと来い。｣
頭にはてなマークを浮かべながら、少し彼の元へ近づくと、彼の手が私の腕を掴んだ。
な、何で急に…？
私の腕を掴んだまま少しの間、静寂な時間が流れた。
彼は、私の事を逸らしもせず、ただただ眺めている。
…やっぱり、この服変だったかな…？
そんな不安ばかりが心に募る。
吉良｢…何だよお前。可愛すぎて他の奴に見せるの嫌になったんだけど。どうしてくれんだよ。｣
｢……へ？｣
吉良さんの口から、私の予想から大きく離れた言葉だった。
顔中からみるみる熱が溜まっていき、頭から湯気が出たような音がした。
｢待って下さい吉良さん…！それは流石に言い過ぎですよ…！｣
吉良｢いやマジで可愛いと思ったから。お世辞でも何でもねぇからな？｣
そんな…っ！彼女でもないのに、何で恥ずかしげもなくそういう事が言えるの？
もうなんか、心拍数がおかしい。
ああいう不意打ちに弱すぎて凹む…。
吉良｢お前より先に待ってたら二時間経ってた。｣
｢えっ！？？｣
吉良｢嘘だよ。冗談に決まってんだろ。｣
何だ…びっくりした…。
吉良さんならしそうな事だったから、本気で信じ込んでしまった。
吉良｢お前いちいち反応が可愛い過ぎんだろ。｣
手に顎を当て、眉を八の字にしてクスクス笑っている吉良さんに、口元を抑えた。
自分の驚き方に指摘され、思わず恥じらってしまう。
彼といると、何だかいつもの自分じゃない…。
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ふわもこ(プロフ) - ゆーみやンさん» コメントありがとうございます！最後までこの小説を読んで下さってありがとうございます！今後も楽しいお話が作れるように頑張ります♪誠に感謝です！(^^♪ (2019年11月12日 7時) (
レス) id: 5db886f9a4 (このIDを非表示/違反報告)
ふわもこ(プロフ) - あかりさん» 返信遅くなって申し訳ございません…！2回もコメント下さってありがとうございます！(^^♪ (2019年11月12日 6時) (レス) id: 5db886f9a4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーみやン(プロフ) - 完結おめでとうございます!!! ヒロトむっちゃかっこよかったです……！ドキドキしました！！ 短編集も楽しみにしています！お疲れ様でした( *´艸｀) (2019年11月10日 22時) (レス) id: cef1a7a657 (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - ヒロト頑張って (2019年10月16日 7時) (レス) id: 8cd13c0c45 (このIDを非表示/違反報告)
ふわもこ(プロフ) - あかりさん» コメントありがとうございます！素敵なお言葉が貰えてとても嬉しいです…！今後も楽しい小説が作れるように頑張ります(^^♪ (2019年10月15日 21時) (レス) id: 5db886f9a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふわもこ | 作成日時：2019年6月25日 19時
