深愛４１ ページ41
吉良｢今までお前が経験した辛い過去を、俺が全部覆してやるくらい楽しい日々にしてやれる。
俺なら、お前を幸せに出来る。｣
私の両肩を掴みながら彼の口からは、あまりにも真っ直ぐで…迷いのない口調で私に言い放った。
次々と溢れ出てくる彼の優しくて力強い言葉に、私は何かが溢れ、乾いていた目元に大粒の涙が涙が浮かんだ。
迷いのない彼の透き通った瞳に目を奪われ、お互い何も話さず目を見つめ続けた。
吉良さんは、真剣だ。
彼の瞳を見ただけで、私はそう確信した。
さっきの言葉は嘘じゃない、彼が心の奥に秘めていた思いを私に伝えてくれたんだ。
…正直、どこまでが嘘で、どこまでが本当なのか分からなかった。
いや…違う。
吉良さんは、いつだって真剣だった。
どんな時も私の目を合わせてくれて、そして今も私の目を捉えている。
逸らすことを一切許されない、強い芯が感じられる瞳に私は密かに胸を踊らせていた。
こんなにも私の事を、見てくれる人が存在している事が本当に奇跡とも言える。
彼の端正な顔立ちに、私はほんのり頬が染まっていくのを感じる。
吉良さんは…容姿だけでなく、中身も本当に素敵でその辺にいる人達よりも遥かに人としての良さが出来上がっているように思える。
カフェの行った時も、吉良さんは真っ直ぐな眼差しで私の事を真剣に心配してくれた。
…次の瞬間、私はハッとなり自分の中の何かが…弾かれたかのように思考が走る。
…そう、だ。そうだった。
吉良さんは、どんな時も私と一緒に来てくれた。
…思い返せば、彼はいつも私の所に歩み寄ってくれた。
優しくしないで欲しいと言っても、彼は止めることなく、私に沢山の優しさをくれた。
今まであった事が、次々と頭の中で蘇る。
私の事、可愛いって言ってくれたり、優しく手を繋いでくれたり、電車の時も私を守ってくれたり、美味しいスイーツを食べさせてくれたり…今までされたことの無い幸せを届けてくれたんだ。
彼のふとした時に見せる可愛らしい笑顔や、気遣いが脳裏を過る。
そして今、彼からの真っ直ぐな告白に、私はようやく自分の気持ちに気づいた。
私…何やってたんだろう…。
自分の気持ちに気づくチャンスは幾らでもあったはずなのに…遅すぎだよね。
だけど今はもう、はっきりした。
吉良さんのお陰で、私は自分の思いに気づかせてくれた。
そうだ。
私は…私は…
吉良さんの事が、大好きなんだ。
私の頭の中に、その言葉がハッキリと浮かんだ。
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ふわもこ(プロフ) - ゆーみやンさん» コメントありがとうございます！最後までこの小説を読んで下さってありがとうございます！今後も楽しいお話が作れるように頑張ります♪誠に感謝です！(^^♪ (2019年11月12日 7時) (
レス) id: 5db886f9a4 (このIDを非表示/違反報告)
ふわもこ(プロフ) - あかりさん» 返信遅くなって申し訳ございません…！2回もコメント下さってありがとうございます！(^^♪ (2019年11月12日 6時) (レス) id: 5db886f9a4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーみやン(プロフ) - 完結おめでとうございます!!! ヒロトむっちゃかっこよかったです……！ドキドキしました！！ 短編集も楽しみにしています！お疲れ様でした( *´艸｀) (2019年11月10日 22時) (レス) id: cef1a7a657 (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - ヒロト頑張って (2019年10月16日 7時) (レス) id: 8cd13c0c45 (このIDを非表示/違反報告)
ふわもこ(プロフ) - あかりさん» コメントありがとうございます！素敵なお言葉が貰えてとても嬉しいです…！今後も楽しい小説が作れるように頑張ります(^^♪ (2019年10月15日 21時) (レス) id: 5db886f9a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふわもこ | 作成日時：2019年6月25日 19時
