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確か此処を右で 、あの角を曲がって…、違うこっちの角だ、
で、この道を登って ……
一人ブツブツと呟きながら、ただひたすらに暗い道をスマホの光一つ頼りに歩く。
それから数十分 、歩いた先にあったのは彼と一年前来た公園。
相変わらず外灯が少なく、人通りの少ないそこは、一年前と少しだけ違う 。
それは、ポツンと佇む小屋の前にあったはずの、彼がイルミネーションと言っていたクリスマスツリー。
『無くなっちゃったんだ…、』
一生懸命思い出しながら来た公園は 、前と違いただの暗い公園で、ガクッと肩を落とす。
何でこうも、上手く行かないんだろう。
会えるなんて、そんな奇跡信じてた訳じゃなくて、
ただここへ来たら、思い出の場所だからこそ、なにか起きるんじゃないかって 、
ああやっぱり私は、奇跡を信じてしまっていたのか。
小屋の前にあるベンチに座ると 、やけに広く感じるそれは、きっと一人で座っているから。
隣に、彼が居たら、きっとそんな事は感じないのに。
『mondoさん 、』
返事が来るはずのないその小さな声は 、寒い空気の中に溶けて消えて行く。
会いたい 、
会って「なんで会いに来てくれなかったの」って聞きたい。
すぐ会いに行くって言ったじゃないか 、もう忘れられないくらい好きになってしまったんだから、と。
忘れられないんだ、結局こうして私の中にいる彼は、どうしても忘れられる存在なんかじゃないくらいに、大きなものになってしまっているんだ。
『…こんなにも、好きなのに…っ、会いたいのに……』
あの日 、日本に帰った日 。
もう彼の事は忘れよう、無かったことだと考えよう 、
もう彼の事で泣いたりしないんだ 。
そう、心に自分に決めたんだ。
そんな決め事は、一瞬で打ち砕かれてボロボロと溢れる涙で霞む視界。
ベンチに足をかけ、膝を抱えて丸くなり、涙を拭うように瞼を膝にグリグリと押し付ける。
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樹里(プロフ) - めちゃくちゃ最高でした！！！ (2023年2月12日 21時) (
レス) @page43 id: b610e14af3 (このIDを非表示/違反報告)
REN - とても素敵な作品をありがとうございました(о´∀`о) (2022年6月17日 18時) (レス) @page44 id: 2d48b66e5b (このIDを非表示/違反報告)
みやこ(プロフ) - 素敵な作品をありがとうございました！何回も読み返しています😢ぜひこの二人の甘々な番外編を拝読したいです…！ (2022年5月28日 21時) (レス) id: 8be61eece1 (このIDを非表示/違反報告)
ひよ(プロフ) - この2人の後日談みたいな短編集とかあったりしませんかね…？まだまだイチャイチャみてたいです( ߹꒳߹ ) (2022年4月26日 0時) (レス) @page42 id: 4b44556f18 (このIDを非表示/違反報告)
ai5piysrfy(プロフ) - はむちゃんさん» ありがとうございます。おっていた作品なので悲しいです。次の作品も楽しみにしています！ (2022年2月14日 23時) (レス) id: a7d01ea5d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はむちゃん
| 作成日時：2022年2月3日 13時
