距離【２】

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車で迎えに来てくれた彼の車に乗り、まずはスーパーへ。

そこは、よく見覚えのある二駅先のスーパー。


うたた寝してしまう前に、何を作ろうかはある程度決めていて、スマホのメモを開き、それにあった食材を探す。

文字の読めない私は、いつも勘で調味料や食材を買っていたが、結構間違ってるのが多いことをmondoさんとの買い出しで気づいた。




『え、あっ、これが味噌の代わりなんですか！』


「そうだね。韓国では된醬(テンジャン)言うよ」


『てん、じゃん？』


「違う、된醬(テンジャン)だって」


『え、テンジャンですよね？』


「違うて〜、Aさん韓国語下手だね」




彼の発音と何が違うのか 、ヤレヤレと眉間に皺を寄せられる。

韓国語、難し過ぎる。





買い出しが終わり、再び車へと戻る。


「俺の家ここからすぐ近くだよ」という彼の言葉通り、そのまま車で揺られること五分程。

車の距離で言うとたった五分移動しただけなのに、全く知らない未知の世界へ来てしまった気分。


車が停められた駐車場は、一般人とは思えないマンションの駐車場。

まあ、確かにプロの選手とは言ってたけど…




『え、これmondoさんの家ですか？』


「そうだよ」




マンションの頂上は雲の上 、なんて漫画みたいなことはさすがにないが、そう言いたくなるくらい高そうな自宅。

私みたいな一般人がこんな凄い家に入っていいものなのだろうか、




「何してる、早くおいで」



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