【文スト】【短編集】文豪×〇〇彼女。【文豪ストレイドッグス】

甘々太宰×彼女。(包帯様リク) ページ20

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私の彼氏は、ひと言で云うと「甘々」。

キスが多い、兎に角ベタベタでくっ付いてくる。

キスに関してはもう暇さえあればって感じ。

そんな彼氏と本日、デートをする。

お互いの部屋は隣だから迎えに行けば良いのだが、「待ち合わせから始めたい！」と云う治の要望により待ち合わせから始める事にした。

予定よりも十分前早く着いた。


『まだかな、遅いな…』

男「だーかーら、いいじゃんかよちょっと位！」

『！？』


向こうの方で聞こえる男の声と野次馬。

気になって見てみると野蛮な男性陣とそれに絡まれている女性。

どうやら、ナンパの延長戦のようだ。

野次馬こんだけ居て誰も助けないんですね。

もどかしいので私が行きますけど。


『ちょっと、何やってるんですか！』

男「あぁ？」

『嫌がってるじゃないですか、やめて下さい！』

男「は？何だよお前」


強めに私の肩を掴んでくる。

それを思い切り払う。


『触んないでください』

男「ハァ！？何だと！」


男の手が伸びてくる。

私はその手を掴んで背負い投げを御見舞する。

絡まれていた女性はとっくに逃げ出していたらしい。

御礼くらい云ってくれてもいいのに。


男「兄者！？くそ、何してくれてんだよこの野郎！！」


ヒュッと拳が飛んでくる。

受け止めようと構えた所で後ろから目隠しをされる。

パシッと拳を受け止める音。


「みーっつけた♪もー、駄目でしょ遅刻なんてー」

男「あぁ？なんだお前！」

「君達かい？私の大事な人に触ったのは」


大好きな彼氏の声。


「あのね、別に触ろうがそうでなかろうが君達の勝手だけど…。私のモノに手を出すのは止めて頂きたいなぁ」


スウッと温度が下がった気がした。

その後すぐに、ベキッて音と悲鳴と男達の遠ざかる音が聞こえる。


「A、行こう」

『え、は！？』


目隠しが外れて少し強めに治に腕を引かれる。

野次馬からかなり離れた路地裏に連れてこられて壁に押し付けられ揺さぶられる。


「…何処に触られたの！？怪我は！？」

『うぉう！？落ち着いて治、怪我はしてないから！あ、肩は触られた＿＿＿っておいコラちょっと！』


片手で器用に私の両腕を拘束しながらもう片方の手でブラウスの釦を外し肩を出される。


『は、ちょ、何…っ！？』


ピリッとする痛み。その後に唇へ来る熱。


「…触られた所消毒。私以外触っちゃ駄目なの。…ね、予定変更。家行こ、続きする」


甘々彼氏とのデートは家で。

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