近づかないでください轟くん (ページ6)

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6話ページ6

不意に後ろから聞こえた声に振り返ると、想像以上に近い距離に轟くんがいて…

『うひゃあっ！((ｶﾞﾀﾝｯ』

「わっ、白咲さん大丈夫？！」

咄嗟に後ろに飛び退くと足を机に強打してしまい、緑谷くんを驚かせてしまった。
うぅ…痛いです…(泣)

でも2人は気付いてないのか睨み合っていて不穏な空気が流れていた。

「んだテメェ、関係ねぇだろ」

「ヒーロー志望が人の事困らせちゃダメだろ。」

ど、どうしましょう2人の間に火花が散ってるような…
せっかく皆が喜ぶと思ってクッキー作ったのにこんな事になるなんて…

『け、喧嘩はダメです！幼稚園で習ったですよねっ？』

仲裁をしようと1歩踏み出すと右足首にズキンッと痛みが走って思わずその場に崩れ落ちてしまった

『いっ……たくないです～～( ；∀；)』

「あ？んだよ花頭」

「…？」

やっと喧嘩やめてくれた…良かったです…けど、、やっぱりすごく痛いです～！

「2人ともいい加減にしないか！白咲くんが怪我をしているのに喧嘩などしている場合ではないだろう！」

「足首が腫れてる…白咲さん大丈夫？すぐ保健室に…」

「あ、デクくん、それならうち連れていくよ！」

「わたくしも、1人で支えるのは大変でしょうし手伝いますわ！」

『うぅ…ありがとうございますお茶子ちゃん、八百万さん…緑谷くんも心配ありがとうございます！』

ふたりが差し伸べてくれた手を取って立ち上がろうとするとふわりと身体が浮いた。

『ほわっ…、へ……う…』

「こっちの方が早いだろ。飯田、悪いが白咲をリカバリーガールに診てもらってから戻るって先生に伝えてくれ。」

「あ、あぁ分かった。」

『お、お姫様…抱っこ……？？？』

ていうか…近い近いちかいチカイtikai……

「うわっ、Aちゃん顔から火が出そうになっとる…」

「だ、大丈夫かな…逆に悪化しそうだね…」

スタスタと歩きはじめた轟くんにクラスの皆は唖然としていたり顔を赤らめていたり様々な反応をしているけれど、正直それどころじゃない！！

心臓がバクバクして、今にも破裂しそうだし轟くんなんだかいい匂いするから尚更…って、変態じゃないですからね？！これは不可抗力ですっ、抱っこされてるせいで距離が近いし…

「嫌かもしれねえが少しだけ我慢してくれ。」

『い、嫌じゃないです…。』

「そうか。」

『私…重いですよね。すみません不注意で。』

「まあ…でも俺のせいみたいなもんだからな」

まあって言われた…！やっぱり重いんだ…(泣)