短編2 (ページ8)

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プレゼント 🦊 ページ8

🦊

家に帰ると彼女がベットの上に下着姿で座っていた。これは俺の幻覚なのだろうかと目を緩く擦ってみる。そして両目を空けてみると変わらぬ光景が広がっていた。眼福……って違う違う

「んー、お嬢さん……寒くないですか？今宵はクリスマスですよ」

何故服を着ていないのだろう。部屋に暖房は効いているが、季節はもう既に冬至を迎えて本格的に寒くなっていたので温かい格好をして欲しい

それに、今までそんなことされたことが無かったので若干焦っていた

「クリスマスだねー」

彼女にそう言われるもなんとなくベットに近付けなくて、少し距離が遠いがその場で答える

「そうだね、メリクリ」

彼女から"メリクリ〜"と間の抜けた返答があった

「あのー、どうしたの？」

彼女はニコニコと笑って言う

「クリスマスといったらなんだい？」

俺は何かやらかしてしまったのだろうか。考えてみても心当たりがないので素直に質問に答える

「ケーキ」

「ふんふん、他にはあるかな？」

違かったみたいだ

「イルミ？」

「なるほどね、他には？」

これも違ったようだ

「んー、サンタ？」

「お、サンタ……といったら？」

どうやらサンタはかなり近いらしい……んー、サンタといったら

「プレゼント？」

そう答えると彼女の顔がパァっと華やぐ

「おおー！さすが！」

どうやら欲しかった回答はプレゼントだったらしい。彼女から拍手されたので、頭を掻きながら照れたような仕草をしてちょける

「じゃあ答えてくれた人にはー、はい。プレゼントだよ」

彼女が両手を広げ、そのままの状態で動かなくなるので問いかける