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とある栄えた街中。
街の中心には、小さいながらも街の人からは好評の花屋「フローレス」が建てられていた。
「ありがとうございました！」
そこでは、老若男女問わず人気のある女の子。
「Aー！」
「ん？どうしたの？」
「これあげる！がんばってとってきたの！」
A・テナーが働いていた。
目の前にいる少女に目線を合わせ、四葉のクローバーを両手で受け取る。
「すっごい嬉しい！ありがとうね！」
「うん！」
たったと走っていく常連の女の子に手を振り、四葉のクローバを見つめた。
「栞にしよ」
エプロンの前ポケットに入れ、店の中に戻った。
…………………………………………………
「ありがとうございました！」
最後の客を見送り、黄昏時の空を見上げる。今日は新月らしく、月がどこにも見当たらなかった。
「閉めるか」
ドアに「CLOSE」の看板をかけ、ドアノブに手をかけた。
「あの、」
声のした方を向くと、眼鏡をかけた、頬にクローバのマークが描かれている人が立っていた。
「まだ、大丈夫ですか？」
「はい！どのような花をご所望で？」
走ったのか、息切れしている。私と同じぐらいの年代らしかった。
「母にあげられるような、白色の花をください」
「かしこまりました！店内へどうぞ！」
外で待たせるのは申し訳ないと思い、彼を中に入れた。
白い花、そして、母にあげられるような花。
カーネーションがいいと思ったが、それでは定番すぎる。しかもお客様は白い花を求めている。なにか、白くて、特別感のある花を。
「…これかな？」
私は、白色の薔薇を八本手に取った。レジに行って、赤色の包み紙で飾る。
「…お待たせしました！」
花を見ていた彼は、私の持っている花を見て驚いた。
「薔薇、ですか？」
「他の花に取り替えましょうか？」
「いえ、理由が知りたくて」
「あぁ、そうでしたか。
白薔薇には『深い尊敬』という花言葉があり、八本には『あなたの思いやり、励ましに感謝します』という意味が込められているんです。」
「母親に送る、という意味でも使えますので」
にこりと笑うと、彼はゆっくり瞬きをした。
「すごいですね」
「覚えて損はないかなと思いまして」
彼は私から花束を受け取ると、嬉しそうに顔を緩めた。
「ありがとうございます。また来ますね」
「えぇ。お待ちしております」
店を出る彼に「ありがとうございました」と声をかけ、見送った。
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すいへ(プロフ) - 破壊の伝導者さん» 金髪が特に似てますね() (2021年3月11日 0時) (
レス) id: 9e28aa5906 (このIDを非表示/違反報告)
破壊の伝導者(プロフ) - ルーク君が、ヒロアカの青山君に似てるって思ったのは、吾輩だけか？ (2021年3月5日 13時) (レス) id: f479ce3622 (このIDを非表示/違反報告)
アイス(プロフ) - いえいえー！今回もとってもキュンキュンしました…次回作も楽しみにしてます…！ (2020年12月30日 23時) (レス) id: 2a92e5b9df (このIDを非表示/違反報告)
すいへ(プロフ) - アイスさん» ほんとだあああ！！！！何から何まで…本当にありがとうございますヽ(；▽；)ノ (2020年12月30日 22時) (レス) id: 9e28aa5906 (このIDを非表示/違反報告)
アイス(プロフ) - あ、あと22のエース君のセリフがすみませんじゃなくて、すませんになってます…！！ (2020年12月30日 22時) (レス) id: 2a92e5b9df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すいへ | 作成日時：2020年12月30日 19時
