君が僕を思い出すまで。 (ページ12)

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今は宴の最中。

カリム先輩の横に座るのが定着してしまったのか、今もカリム先輩の横にいる。

「はははっ！！沢山食べろ！！ジャミルの飯は美味いんだからな！！」

「ジャミル先輩が作ったんですか？」

「おう！そうだ！！」

さっきの雰囲気とはまるで違い、私たちは普通に話していた。

「どれかひとつ食べてみろよ！」

「じゃあ…」と、私はスパイシーチキンに手を伸ばし、ひと口食べた。

「…うんまっ！？」

「だろ？」

「スパイスの辛味と肉汁の甘さが絶妙にマッチしていてすんごい美味しいです！！特にスパイスが美味しくないですかこれ！！」

「お！流石だな！スパイスはジャミルの手作りなんだ！」

「え！？そうなんですか！？」

ジャミル先輩をちらりと見ると、背中を向けて料理を補充しているようだった。

多分、今なら聞こえるはず。

「ジャミル先輩すごいですね！！めっちゃ尊敬します！！」

カリム先輩が「だろ？」と笑った。

ジャミル先輩を見ると、少し動きが止まったような気がした。

ジャミルは褒められるのが苦手だからなぁ

「…あれ」

なんで、私ジャミル先輩を知ったような口で話しているんだろう。

「こっちも食べてみろよ！」

「あ、ありがとうございます！！」

自分が不思議で仕方がない。