３７話 罪人と少女 ２ ページ37
シャーナとルシファーは会うたび仲良くなっていった
ルシファーは段々とシャーナに恋心を覚えてきた
そしてある日＿＿＿＿
ルシファー「シャーナ！今日も来た……あれ？シャーナ？」
ルシファーがシャーナの家の扉を開けると
そこには誰もおらず抜け殻のようになっていた
何時もならいるはずのシャーナがいない
ルシファーはシャーナの家を探したがどこにもおらず、街の中を探した
ルシファー「アイツ、どこいったんだ？」
そんな事を言いながらルシファーは歩き回っていると、路地裏から二人の男の声がした
「今日はいい女が手に入ったな」
「でも子供だぜ？ ほんとに売れるのか？」
「子供だからって売れないわけがねぇさ
あの不死身少女も見た目は子供だろ」
「だけどあれは不死身だから高く売れるわけであってよぉ……」
「だけどなかなか上玉だぜ？
結構可愛い顔してやがる」
男のひとりが片手で持っている少女を上へと持ち上げた
その顔は
痛々しい傷を負ったシャーナだった
ボロボロで意識がないらしい
ルシファーは怒りに満ちた
そしていつの間にか
二人の男を
殺していた
ルシファー「……」
ルシファーの手には赤いもどもどしい液体が広がっていた
シャーナ「る、ルシファー……？」
シャーナの顔には恐怖に怯えた顔
ルシファーは思った
あぁ、結局俺は 大切なものまで失い続けるんだ
シャーナをこんな恐怖を与えてしまった
シャーナ「ルシファーが助けてくれたの……？」
血に染められていたルシファーの頬をシャーナは優しく触れた
ルシファー「怖く……無いのか……
俺は人を殺したんだぞ……」
シャーナ「別に怖くないよ……
ルシファーは私を救ってくれたヒーローなんだもの」
ルシファー「シャーナは……俺のそばにいてくれるか……？」
ルシファーは震えた声でシャーナに問いかけた
するとシャーナはまた優しい声でルシファーを包み込むように
シャーナ「ずっと永遠と一緒にいるわ」
と言った
親がいなかったルシファーにとってとても暖かい言葉だった
シャーナがいれば俺は生きていける
俺はもう一人じゃない
シャーナがいるから……もう
シャーナはルシファーを抱きしめた
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作者名：ないぞう | 作成日時：2017年5月17日 23時
