・ ページ3
845年 シガンシナ区
ｴﾚﾝ「言うなよ誰にも、俺が泣いてたとか」
『言わないわよ でも大丈夫なの？』
ﾐｶｻ「理由がなく涙が出るなんて一度おじさんに見てもらったら？」
ｴﾚﾝ「馬鹿言え おやじに言えるか！そんなこと…」
ﾊﾝﾈｽ「何泣いてるんだ？エレン」
ｴﾚﾝ「ハンネスさん…」
ﾊﾝﾈｽ「2人に何か怒られたのか？」
ｴﾚﾝ「は？なんで俺が泣くんだよ！っ酒臭！」
『また飲んでるわ…』
ﾊﾝﾈｽ「お前らも一緒にどうだ？」
ｴﾚﾝ「いや、あの…仕事は？」
ﾊﾝﾈｽ「おう！今日は門兵だ！一日中ここにいるわけだからやがて腹が減り、喉も乾く」
ﾊﾝﾈｽ「飲み物の中にたまたま酒が混じってたことはささいな問題にすぎねぇ」
ｴﾚﾝ「そんなんでいざって時戦えんの？」
ﾊﾝﾈｽ「ん？いざって時ってなんだ？」
ｴﾚﾝ「決まってんだろ！ヤツらが壁を壊して街に入ってきたときだよ！」
ﾊﾝﾈｽ「あ〜痛ぇ おいエレン急に大声出すんじゃねぇよ」
ﾌｰｺﾞ「ハハハハッ元気がいいな。医者のせがれ」
ﾌｰｺﾞ「ヤツらが壁を壊すことがあったらそらしっかりやるさ」
ﾌｰｺﾞ「しかしな、そんなこと100年間で一度もないんだぜ」
ｴﾚﾝ「でも！そうやって安心してる時が一番危ないって父さんが言ってたんだ！」
ﾊﾝﾈｽ「イェーガー先生か…まぁ確かにな」
ﾊﾝﾈｽ「前に先生が流行病からこの街を救ってくれた。先生には頭が上がらねぇ。でもなそれとヤツらは別だよ」
ﾊﾝﾈｽ「兵士になれば壁の補強とかで、外をうろつくヤツらを見かける機会があるんだが、ヤツらにこの50mの壁をどうこうできるとは思えねぇんだ」
ｴﾚﾝ「じ、じゃあそもそもヤツらと戦う覚悟なんてねぇんだな」
ﾊﾝﾈｽ「ねぇな」
ｴﾚﾝ「なんだよ！もう駐屯兵団なんて名乗るのやめて壁工事団にしろよ！」
ﾊﾝﾈｽ「ハハッそれも悪くねぇ。しかしなエレン、兵士が活躍するってことはそれこそ最悪の時だ。俺たちが役立たずのタダ飯食らいだって馬鹿にされてる時の方がみんな平和に暮らせるんだぞ」
ｴﾚﾝ「一生…壁の中から出られなくても飯食って寝てりゃ生きていけるよ。でも、それじゃまるで…まるで家畜じゃないか…」
『エレン…』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：アル | 作成日時：2023年11月23日 2時
