Red Swan 【進撃の巨人】 (ページ19)

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ｷｰｽ「まずは貴様らの適正を見る！これが出来ない奴は囮にも使えん！開拓地に移ってもらう。」

「これはまだ初歩の初歩だが、この段階から立体機動の素質はみてとれる。」
「…みろ！あそこにいるのは元調査兵団のクラネルト夫婦の子だ。ブレもない、何をどうするのかが分かるのだろう」
「素質とはそう言うものだ。今年は優秀なものが多いようだ」

『できた！』

「あの、彼は…」
「それこそ素質とは言うものだろう。たとえ気合が充分でも人並み以上にできないこともある」

ｷｰｽ「何をやっているエレン・イェーガー！上体を起こせ！」

ｴﾚﾝ(なんだこれ、嘘だろ…。)

ﾐｶｻ「基本通りやればできるはず。上手くやろうとか考えなくていい。」
『そうよ。まずは身体の力を抜いて、前後のバランスに気をつけて、あと腰巻きと足裏のベルトにゆっくり体重をのせてみて？』

ｱﾙﾐﾝ「落ち着いてやればできるはずだよ。僕にだって出来たんだから。」

ｴﾚﾝ「よし、今度こそできる気がする！上げてくれ。アルミン。」
ｱﾙﾐﾝ「うん」

ｴﾚﾝ「う、うわっ！」
ｺﾞﾝｯ

『エ、エレン！！頭から落ちたけど大丈夫なの？！』
ｴﾚﾝ「痛てててて…」

「なぁ、ダズ、あいつ確か昨日巨人を皆殺しにするとか言ってた奴だよな？」
ﾀﾞｽﾞ「まぁ、明日には開拓地行きだろ。役立たずに食わせる飯なんえねぇからよ…」

『エレン、気にしなくていいわ、明日のために食べて』
ﾐｶｻ「エレンっ！」
ｱﾙﾐﾝ「そうだよ、Aの言う通りだ。気にしても仕方ないよ。明日できるようになればいいんだから。」
ｴﾚﾝ「情けねぇ…こんなんじゃ奴らを根絶やしにするなんか…」

ﾐｶｻ「もうそんなこと目指すべきじゃない。」
『ミカサ…』
ｴﾚﾝ「なんだって？」
ﾐｶｻ「兵士を目指すべきではないと言っている。なにも、命を投げ打つことだけが戦うことではない」
ｴﾚﾝ「お前なぁ、俺はあの日、あの光景を見ちまったんだぞ？そんな理屈で納得できると思うのか？」

ﾐｶｻ「でも、その覚悟のほどは関係ない。」
ｴﾚﾝ「はぁ？なんでだよ。」
ﾐｶｻ「兵士になれるか決めるのは、エレンじゃないから。」
ｴﾚﾝ「！？」

ｶｰﾝｶｰﾝ