37 Rabbit ページ38
「銃兎、よかったな?可愛い可愛い部下が応援に来てくれて」
ニヤニヤニヤニヤと左馬刻さんが銃兎さんの肩に手を置く。
左馬刻さん……なんかめっちゃ腹立つな。
「……そうですね。Aさん、私今とっても緊張しているんです。なにか私へ鼓舞してください」
そう言って胡散臭い笑顔を浮かべる。
『え、絶対緊張してるとか嘘。この人私をからかって遊んでるだけだよ』
「いやいや、本当に銃兎は緊張してるぜ?今も足が震えているもんな?」
左馬刻さんがそう言ったので銃兎さんの足へ視線を向ける。
……うん。嘘ですね。
微塵も震えてないですね。
『……はぁ。……まぁ、いいでしょう。どっちみち応援の言葉を伝えようと控え室まで来たんですから』
「……ほう?」
銃兎さんの目が少しキラキラと輝く。
一体なにを言ってくれるのだろう。と、ワクワクしてるってことか?
んんん!可愛いな29歳!!!!
純粋な少年かよ!!!
私は今自分に身につけている白い手袋を外す。
『……この手袋は銃兎さんに貰った日から可能な限り身につけてきました。今となっては私の1番大切なものです。
……だから今日は、これをお守りとして銃兎さんが持っていてください』
そう言うと銃兎さんは少し目を開き、その後すぐ、ふ、と笑った。
「私があげたものを私がお守りとして持つんですね」
『ですが今はこれに私の想いが沢山こもってますから!!ぜひ持っていてください!!』
この手袋はもう私の1部だ。だから私がバトルの時に銃兎さんの傍にいれない分、彼にはこの手袋を持っていて欲しい。
「えぇ、ありがたく舞台の上へ持っていかせて貰います」
そう言って銃兎さんは私の白い手袋を受け取ろうとする。
銃兎さん、バトル本当に頑張ってくださいね。
…………銃兎さんが頑張るんだ。私も頑張らないと。
そこでふと1つの考えが浮かぶ。
渡そうとしていた手袋を彼の顔に近づける。
「??」
銃兎さんは不思議そうな顔をする。
ぺちん
軽く。本当に軽く。
手袋で銃兎さんの頬を叩いた。
「!!?」
銃兎さんはとても目を見開き驚いた。
『……これ、持っていてくださいね。バトル本当に応援しています。頑張ってください。
……それではもうおいとまさせていただきますね』
そう言って驚きで動かない銃兎さんの手に手袋を握らせ、すぐに控え室を出た。
……あー、緊張した。
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胡瓜しらす(プロフ) - キエェェェエエェェェエエエエエェエェェエエエエエ尊い………… (2021年4月25日 16時) (レス) id: 25950665d2 (このIDを非表示/違反報告)
目玉焼きポン酢 - 最高すぎます (2021年4月2日 13時) (レス) id: 2041172a3b (このIDを非表示/違反報告)
ヒプマイlove - 最高すぎです。もうなんなんですか!キュン死するかと思いましたよ!大好きすぎてどうしたらいいんですか。本当にありがとうございました。こんなに素敵な小説初めて出会いました!!かっこよすぎ!次、理鶯さん(最推し)がいいな…(上目遣い)すみません。図々しくて… (2019年8月30日 0時) (レス) id: 8a3696dd70 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - ヤバいです!カッコよすぎる銃兎さん…!!応援してます!これからの作品もがんばってくださいね! (2019年8月1日 16時) (レス) id: 86ef9860a7 (このIDを非表示/違反報告)
メビウス(プロフ) - 返信がとても遅くなってしまってすいません(--;) 45Rabbitのところに気づいてもらえて嬉しいです!地味に数合わせ苦労したので...(;´ω`) 最後まで読んでくださってありがとうございました!! (2019年6月5日 1時) (レス) id: 75ad7ad27c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:メビウス | 作成日時:2019年2月16日 18時