うわ、胡散臭い【入間銃兎】

11 Rabbit ページ12

あれから。

私はよく入間さんとコンビを組んで捜査に取り組んだ。

入間さんが「兎束さんとこの事件を調べる」って毎回上司に願い出てるからね。

多分入間さん的には、私っていう存在は本性を出せる相手だから、一緒に誰かと行動するってなると私をペアにするのが1番楽なんだろうなぁって思う。

自惚れじゃなければ……だけど。

やっぱり猫を被るって大変だろうし。


入間さんは私の前では取り繕うことをやめて。
私は、入間さんが悪徳警官なんだなってだんだんわかってきた。

入間さんが煙草を吸う人だって知ったのもこの時だったな。


でもまぁ、彼は腐っても警官で。なんでも任務はそつなくこなす。
それにとても強い。お世辞じゃなく本当に強い。
彼が犯罪に立ち向かう背中は、とても大きなものに見えた。

それに口も性格も悪いが、入間さんは面倒見はとてつもなくいいらしい。

「家でちゃんとバランス良く食ってんのか？」
「顔色悪いぞ。寝不足か」
「手が荒れてるぞ。クリームつけろ」
「あと少しでこの事件を解決できるぞ。ん。ほら、このコーヒー飲め」

なんて。貴方は私のオカンですかって何回も思った。

はじめは入間さん苦手だなぁとか思ってたけど、今となっちゃ大切な上司だ。


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何個も事件を2人で解決していたら、いつからか部署の中では「兎コンビ」なんて呼ばれはじめた。

うん。悪い気はしないかな。

今まではなんとも思ってなかったけど、私は初めて自分の名前に兎がついてることを嬉しく思ったかもしれない。

そして私達の互いの呼び方も「銃兎さん」「Aさん」と変化していた。









『……相変わらず胡散臭いですけど』

「うるせぇぞ」

『いたたたたたたほっぺつねらないでください』

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