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終わって舞台裏に戻る時、BTSさんのメンバー1人1人から『良かったです』とお褒めの言葉を頂いた。さすが、社交辞令がお上手だ。
でも今日は、自分でも上手くいったと思った。自分史上最高のパフォーマンスだ。文句はない。
すると、ステージに並ぶBTSさんの姿が。曲は聴いたけど、ステージを見ることは無かったからな…せっかくだし見学していこう。
そして音楽が流れ出した。
…………
……
…
「…かっ、こよ…」
思わず声が漏れ出す。こんなに完成度の高いパフォーマンスがあるだろうか。たった1曲で、自分では到底追いつけないと悟った。
音程に寸分の狂いもないボーカル。会場を引き込む迫力のあるラップ。
ダンスには1人1人の個性がありながらも、全体のバランスがとても良い。ダンス以外にも、全員が全てにおいて最高の「魅せ方」を知っている。
これがまさに、完成された「アイドル」というものなんだと、言葉なくして叩きつけられた気分だ。
ぽかんと口を開けて放心していると、BTSさんが舞台裏へ戻ってきた。
私はハッと我に返って道を開ける。
すると私に気付いたRMさんがこちらへ来る。な、なんで?待って来ないで
『MWさん?戻っていなかったんですね。』
『すみません、皆さんのステージを見てみたくて…とても完成度が高く素晴らしかったです。つい見入ってしまいました。』
『そう言って頂けて嬉しいです。ありがとうございます。』
そう言って彼は笑窪を浮かべてニッコリと笑う。
改めて全員顔がいいな。これも人気の理由の一つか。
……整形しようかな、なんて、一瞬思ってしまった。
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作者名:りいた | 作成日時:2021年9月15日 12時