【BTS】性別不詳のソロアイドル (ページ6)

今日:4 hit、昨日:16 hit、合計:352,629 hit

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つい声をかけてしまったけど、凄いオーラだな。スーパースターって感じ。
するとリーダーの…RMさん？が前に出て『初めまして』と返してくれた。

『防弾少年団さんですよね。新曲聴きました、とても良かったです。』
『わぁ、ありがとうございます。MWさんの楽曲もよく耳にします。出番、僕らの前ですよね？』
『はい。こんなスーパースターの前なんて、緊張で心臓が口から出そうです。』

彼はクスクス笑って『そんな。貴方の後に歌う僕らの方が緊張します。』と、何とも見え見えなお世辞を言わせてしまった。

私は「はは、」と流して『お互い頑張りましょう。では。』とその場を後にした。
話すだけでクソ緊張したわ。歌えんのかなこんなんで。

ステージの方を見やる。気付けば私の出番まであと2組だ。時間が経つのが早すぎる。

私は緊張を抑えるために、毎度恒例アイドルスイッチを入れるための準備運動をする。
と言っても、自己暗示みたいなものだけど。

私はMW。今だけは、里切Aじゃない。私は……「自分」は、アイドルの「MW」だ。

スゥ、と深呼吸をして、呼吸を整える。

さぁ、出番だ。

自分はステージに足を踏み入れた。

…………
……
…

会場にMWの歌声が響き渡る。
観客は勿論、司会も全員MWに釘付けだ。

そんな時、ジョングクが口を開いた。

『僕、この歌聴いたことある。』
『あ、グガも？俺も聴いたことある。』
『俺も。メロディーが特徴的でよく覚えてる。』

口々に発したと思えば、皆再び口を噤んで聴き入る。

とても耳に残る、澄んでいてよく通る声に
見る者を魅了する、キレのあるしなやかなダンス。
独特なメロディーと繊細な歌詞に、誰もが耳を傾ける。

MWが歌い終わると同時に、会場はたくさんの拍手で溢れかえった。