【BTS】性別不詳のソロアイドル (ページ1)

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【日本を代表する中性的ソロアイドル MW】

…なんて、でかい肩書きを背負っているけど
実際はただの歌って踊る女だ。
中身もまあ…女らしくはないけど、ちゃんと女。

3…4年前かな。友達と原宿で待ち合わせしてた時に声をかけられた。スカウトってやつ。
「事務所のイメージにピッタリだ」って。

ダンスは中学時代までは習っていたし、歌を歌うのも好きだったので興味本位でオーディションを受けてみたら、まさかの合格。

1年後にデビューして、その2年後に自作曲の2作目がバズり初のテレビ出演。
それからは有難いことに、まさに引っ張りだこという感じだった。

MW(ムウ)という名前は、ManのMとWomanのWを取ってMW…という、まあ何とも単純な由来だ。

「またオファー来たわよ〜！」
「…マネージャー…まあ、ありがたいですけど。」
「しかも今度は歌謡祭！海外からも人気アーティストが来るのよ！」

興奮した様子で誰々が〜と語り出すのは、マネージャーの三枝ヤヨイさん。わかったわかった、こっちは未だに慣れないテレビ続きで疲れてるんだ。休ませてくれ。

「…で、今回は誰の前座ですか。」
「そんな悲しい言い方しないでよ〜、ちなみに今回は…あの世界のBTSの前！」
「うっわ、絶対叩かれる。」
「叩く？どうして？」

何も分かっていないマネージャーにはぁ…とため息が出る。この人はネットを知らないのか。

「人気者の前ですよ？絶対「誰こいつ」とか「はやくBTS出して」とか言われるんですよ、分かってますもう。覚悟してます。」
「あ、あぁ〜…でも、【MW】にはそんな人達を圧倒できる歌声とダンスがあるじゃない？」
「んな大それたもんじゃないですって…。」

ああ、今から憂鬱だ。テレビに映るのだって慣れていないのに、ネットで見知らぬ人に叩かれる事に慣れてるはずないだろ。

中性的って、一部の層には嫌われがちだし…。
事務所の方針なんだから仕方ないじゃん。事務所に文句言え。

「んまあとりあえず、練習は手抜いちゃダメよ！」
「分かってますよ…。」

まぁ、数少ないファンと金の為に頑張るか…。