2人はいつもすれ違い (ページ5)

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ハンター試験ページ5

『ザバン市ツバシ町2-5-10ってここかな？』

｢いらっしゃっせぇ〜ご注文は？」
『ステーキ定食で』
｢焼き方は」
『弱火でじっくり』

合言葉を言うと、奥の部屋へ案内された

暇だからと椅子に座っているとB50と表示されていた
それからどんどん92.93.94と表示される
そしてB100で止まってドアが開いた

私はそれと同時にフードを深く被った

エレベーター式の部屋から降りて番号札を受け取った
プレートに記されていた番号は222だった
プレートを胸につける

周りの人を見て興味を持っていると

後ろから声をかけられた

「よっ、オレはトンパ。嬢ちゃん新顔だね。分からないことは何でも教えてあげるよ｣
『こ、こんにちは…』

初対面にしては馴れ馴れしいとも思える相手に何も警戒せずこんにちはと言う、トンパは10歳から35回も試験を受けているという全く自慢出来ない話をした後、お近づきの印にと缶ジュースを差し出した

Aは礼を言ってジュースを受け取った

『初めてのジュース…！美味しいのかな？』
「嬢ちゃんジュースを飲むのは初めてかい？」
『まぁはい…家庭の事情で飲めなかったので…」
｢そりゃ珍しいな！美味しいから早く飲んでみな！」
『ありがとうございます…！トンパさん」

缶ジュースの蓋を開け飲んだ

『…！美味しい！』

っと言ってゴクゴクとジュースを飲んでいく

『ぷはぁ美味しかった！』

『どうしよ…暇だなぁ、少し寝ようかな』

そう言って端っこに行って寝た

｢お…て！」

『(なにか言ってる…)』
『んん〜…眩しっ』

｢ゴン起きてしまったではないか」
｢えっ？今のは起こしたんだよ！もうすぐで試験始まりそうだからさ」
｢そうか」
『えっと、あのー』
｢うん？どうしたの？」
『起こしてくれて…その、あ、ありがとう…！』
｢どういたしまして！」
『じゃあね…！』
｢ああ行っちゃった」
｢試験のどこかで会うだろう」
｢それもそうだね！」

『どうしようこんなに知らない人と喋ったの初めてだよ…ていうか人間と話すの初めて…！』

『と、とりあえずトンパさんからジュースもらおう』

『あっ、トンパさんいた！って誰かといる？』

『あのー…』

｢おおさっきの嬢ちゃんじゃないか！」
『ジュースってまだあります…？』
｢ああ…あるが(こいつただ者じゃねぇ)」
『飲みたいんですけど…いいです？』
｢全然いいぞ」
『ありがとうございます…！』