ハンター試験 ページ11
「皆さんお疲れ様です。無事湿原をぬけました。ここ、ビスカ森林公園が二次試験会場となります」
次の試験会場にたどり着いたAとキルア。
『やっと到着か』
「A体力あるんだな。絶対一次試験でリタイアすると思ったのに」
『冗談やめてよ、あんなので落ちるやつじゃないんだから』
「それより次は何するんだろうな」
目の前の建物からは不審な音が漏れていた。二次試験で何をするのか心配だ。
扉を見ると"本日正午二次試験スタート"と書いてある。十二時まで残り十分を切っている。
『ゴン達、間に合うかな』
Aは湿原の方角を祈るように見つめた。
.
『っ!』
突如Aは誰かの殺気に気付き、警戒を強めた。その変化に気付いたキルアがAの視線をたどれば、こちらにヒソカが向かって来ているではないか。
「これ、君達のお仲間だろ?」
悠々と近付いてきたヒソカは、肩に担いでいた何か. . を二人の目の前におろした。左頬はひどく腫れているが、服装から判断するに"それ"はレオリオだった。脈を確認してほっとする。
Aはレオリオとの間に立って、ヒソカを睨みつけた。
『もう目だった真似しないでよ密か』
「なんでよ楽しいじゃないか」
『なんかすまん巻き込まれそうで怖い』
『ねぇ、ゴン……私と同じくらいの男の子と金髪の青年は?』
「彼らは合格だ。そこの彼もね」
ヒソカは横目でレオリオを見ると、用は済んだと言わんばかりに背を向けた。
自分の名前を呼ぶ声が聞こえた。その声の主は、Aが待ちわびていた人物だった。Aは彼らの元に一目散に駆け出した。
『ゴン!クラピカ!良かった無事で__』
Aは地面から突き出た岩に気付いていなかった。それに蹴つまずいて、Aの体が前のめる。
ポフッ__慌てて駆け寄ったクラピカがAを受け止めた。その拍子にかぶっていたフードがずれた。
『ありがとう。クラピカ』
「……」
クラピカ?__Aの顔を見つめたまま、声を発さない彼を心配する。
『え、ごめんね。もしかして当たり所がわるかった?』
「……! すまない、ぼーっとしていただけだ。A、けがはないか?」
『私は大丈夫だけど……?』
普段通りに戻ったクラピカ。ヒソカに何かされたんだろうか、と心配していたAだが、フードが外れているのに気付いてさっきより深くかぶり直した。
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作者名:あんみつ | 作成日時:2022年7月18日 17時