49話 ページ5
gr side
暫く放置されていた部屋だったから兄上が気に入るか不安だったが、予想以上に喜んでいる様だ。
笑顔こそ浮かべて居ないものの、少し頬が赤く染まっているのが見えた。
兄上と共に来たリアという猫も新しい家具等に興味津々な様子だ。
gr「…さて兄上、もう夕食時です。一緒に食事をしに行きましょう。これからここに住まうのですから幹部に紹介もしたいので。」
にこ、と笑うと、敬語に少し顔を歪めつつも、了承してくれた。
「…だが、その…何だ。一人で行くのは怖い。一緒に行かせてくれ。」
まぁ、会った事も無いような人間達の前に行くのだから警戒心があるのは当たり前だろう。
元より、俺も一緒にいくつもりだったし。
gr「勿論です。…早めに行きましょうか、知らない人間の沢山居る空間に後から入るのは嫌でしょう?」
兄上は、驚いたようにした後、まぁそうだな。と目を逸らしながら呟く。
「…リア、戻ってこい」
猫は名前に反応し、兄上の腕へ戻る。
それを確認して俺は再び兄上の腕を引き扉を開ける。
「…なんだか、本当に兄弟なんだな、俺達は。」
gr「当たり前です。…暮らす環境が悪かっただけで俺達はずっと兄弟だったんですから。」
前を向いて歩いていたから表情は見えなかったが、雰囲気が少し柔らかくなった様に感じた。
それからは食堂に着く迄無言だったが、苦痛ではなかった。
そ、と扉を静かに開ける。
其処には既に二人程の幹部が居た。
gr「…兄上、大丈夫です。」
少し顔を強ばらせた兄上を見て優しく声を掛ける。
兄上からはあぁ、と返事が帰ってきた。
gr「…おい、二人共、新しいメンバーの紹介がある。落ち着け。」
そこに居たのは俺よりも濃い金髪の青年…コネシマと、豚のピンを付けたニット帽を被る青年…シャオロンだった。
二人は、直ぐに体を止め、此方を見つめる。
sh「…ん?」
kn「…グルッペン…分身の術か…?」
何がだろうか。非常に理解がし難い。
ちら、と兄上を見ると先程よりも余計に顔を強ばらせていた。
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GREENS - やばい…これは面白すぎる!更新頑張って下さい!! (2019年4月27日 11時) (レス) id: 63cda1f554 (このIDを非表示/違反報告)
アラバ - 面白くて一気に読んでしまいました!更新楽しみに待ってます!応援してます!頑張ってください! (2019年2月14日 21時) (レス) id: 14539d2f3b (このIDを非表示/違反報告)
リトル - カイさん» ありがとうございます!好きと言って頂けて嬉しい限りです…!お気遣いありがとうございます、更新お待ち下さい! (2018年3月24日 1時) (レス) id: a5d722d791 (このIDを非表示/違反報告)
リトル - 羅朱☆MKRさん» ありがとうございます!お気遣いありがとうございます、頑張ります! (2018年3月24日 1時) (レス) id: a5d722d791 (このIDを非表示/違反報告)
リトル - 74さん» ありがとうございます!嬉しいと言って頂けてこちらも嬉しいです!更新頑張ります、コメントありがとうございました! (2018年3月24日 1時) (レス) id: a5d722d791 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リトル | 作成日時:2018年1月17日 20時