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赤.
「最近、寝れてないんかなぁ…」
ある日の楽屋、いつも早い神ちゃんがまだ来ていない、珍しい6人が揃っていた。
そんなときの話題は神ちゃん。
普段なら各々好きなことをして過ごしているだろうが、最近神ちゃんの目の下にくまがあることで、必然的に話し合いのようになった。
「あれかなぁ、ゲームしすぎとか？」
「えでも神ちゃん美容男子やからはよ寝れる日はめっちゃ早いやん？やからなぁ、どうなんやろ…」
そう、神ちゃんはWESTの中で圧倒的美容男子。
そんな神ちゃんにくまがあったら誰でもびっくりするし、疲れている素振りなんて欠片も見せない神ちゃん。
「んー、とりあえず、しばらく様子見てみよか」
照史のその一言で、一旦保留となった。
そんなとき、噂をすれば、とでも言うように、神ちゃんがやってきた。
…くまがより濃くなった状態で。
小瀧がいつものように飛び込んでいく。
その流れで、神ちゃんのことを少し探る小瀧
策士やなぁ…
そう聞かれた神ちゃんは
「あー、最近おもろいゲームあってさ、ちょっと夜更かし気味やねん」
と一言。
悩みだろうとなんにしろ、俺はまるで壁を作られたかのような気持ちになった。
隠し事は上手な神ちゃん。
何かあるとは思っても、そう簡単に壁を壊すことはできなかった。
明らかにおかしい、そう感じたのは、作詞作曲をお願いされた時だったと思う。
今までだったら、嬉しそうに微笑んで、頑張ります！って雰囲気を醸し出しているのに
今回、一瞬だけ苦しそうな表情を見せた。
きっと気づいたのは俺だけだったと思う。
そんな表情は、瞬きすればいつもの笑みに変わっていたから。
曲を作ることが楽しいと言っていた神ちゃん。
今でも変わらないと思っていたが、今は何かしらの事情があったのか、苦しいようで。
俺がどうしようか悩んでいても、無情にも時間だけは止まることなく進んでいる。
神ちゃんのことは何一つ進んでいないのに。
そして、俺が作った曲を聴いた時。
苦しそうな、悔しそうな、なんとも言えない表情を見てしまった。
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作者名：ねむちゃ | 作成日時：2023年11月25日 22時
